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平成29年11月定例会 環境産業観光委員会 質疑応答要旨(環境部関係)
第四次長野県環境基本計画について

【本郷委員】
 説明の中にもあったが、持続可能な社会構築という新たな側面が出てきたわけだが、逆に申せば新しい文明論の増訂は、今ほど必要なものはない。
 つまり、環境問題は経済成長の両輪となって、これから脱炭素社会、あるいは、再生可能エネルギー等を真剣に取り組まなければならない。
 そういう意味において、環境部は、本質的に総合行政の中でも極めて重要な位置付けにあると私は判断している。
 スイスや北極海の氷河の崩壊というか、損失が極めて急速度で進んでいることを見ても、地球がいつまで持つのか、という議論がされているところであり、今の説明で十分ではあるが、もっと踏み込んで取組方法や、とりわけ重点的な軸足を、どの辺りに置いたかについて、3点お聞きする。
 一つ目は、第四次長野県環境基本計画の策定の考え方について、11月6日から17日にかけ、温暖化対策の国際的な枠組みとなる「パリ協定」の運用ルールを話し合うCOP23(第23回国連気候変動枠組条約締結国会議)がドイツのボンで開催されたことは皆さんご承知のとおり。
 「パリ協定」の運用ルールとなる各指針のアウトラインが示されたほか、世界各国の温室効果ガス排出削減目標の上積みを目指す促進的対話(タラノア対話)を来年行うことが決定され、今後、我が国も対策の強化が強く求められると認識している。
 タラノアとは、今回の議長国であるフィジーの言葉で、「透明性、包摂性、調和」を意味して、環境政策を推進するに当たり、大事なキーワードとなってくると思われる。一方で、経済界の方は、経団連において企業行動憲章の5回目の改定が11月8日に行われ、この憲章では、時代の区切りであるが、「狩猟社会」「農耕社会」「工業社会」「情報社会」に続く人類の社会発展の5番目の新しい社会。Society5.0の実現を通じたSDGsの達成を柱としている。
 SDGsは先程から度々出ている言葉だが、日本語に直せば、「持続可能な開発目標」という概念。Society5.0は日本政府の提唱による科学技術政策の一つの指針である科学技術基本法に基づいて、5年ごとに改訂され、5期目の基本方針として打ち出しているものである。
 また、企業行動憲章のサブタイトルを「持続可能な社会の実現のために」に変更するなど、誰一人を取り残さないことを基本方針とするSDGsの考え方は経済界においても大きく動き出しているところ。
 先程、次期環境基本計画についての考え方を説明いただいたSDGsによる施策の推進を施策の柱とする次期計画については、議会側としても大いに期待するところである。
 そこで、SDGsの考え方を環境基本計画にどのように盛り込んでいくのか、SDGsを踏まえ、今後、環境政策をどのように推進していくのか、環境政策課長にご所見をお聞きする。

【鈴木環境政策課長】
 SDGsについては、すでにご承知のことと思うが、平成27年9月の「国連 持続可能な開発サミット」で採択され、その中では「貧困をなくそう」や「エネルギーをみんなに、そしてクリーンに」など、2030年までに達成を目指す17のゴールが掲げられている。
 これまで、例えば、経済成長と環境保全は二律背反として捉えられ、経済成長のためには環境を犠牲に、環境を守るためには経済成長を犠牲にせざるを得ないと考えられていたが、このSDGsの特徴の一つは、一つの行動によって、これら複数の課題を統合的に解決する「マルチベネフィット」という考え方に基づいている。
 それを踏まえ、今回の環境基本計画でも、これまでの環境を保全するための取組に加え、長野県の環境を活かして経済や社会の課題を解決する取組も計画の中に盛り込んでいきたいと考えているところ。
 例えば、本県の豊かな自然を守るだけでなく、その自然に親しむ「やまほいく」の取組を通じて子どもたちの育ちを支えてくことや、食品ロス削減のためのフードバンクを開催することで、生活困窮者への支援を図ることなどを計画の第4章の中に盛り込み、部局連携により取り組んでまいりたいと考えている。
 2点目、SDGsを踏まえ、今後の環境政策をどのように推進していくかについて。
 SDGsの17番目の目標は「パートナーシップで目標を達成しよう」であり、SDGsの目標達成に向けては、国や地方自治体だけでなく、県民やNPO、様々な関係団体が主体的に行動して行くことが大切となってくる。
 そこで、今後の環境政策の推進に当たっては、先ほどご説明した「マルチベネフィット」の取組に加え、こうした様々な主体とのパートナーシップを強く意識して、多くに方々に参加と協力をいただきながら、本県の豊かな自然を守っていくとともに、環境の視点から、経済や社会の向上を図ってまいりたいと考えている。

【本郷委員】
 正しい歴史的な認識を捉えていると思う。
 先程申し上げた情報社会の次の、society5.0という時代が来ているわけであるが、片や、産業界では第4次産業革命ということで、全く新しい発想力をもって行政を執行していかなければいけない。つまり、新しい文明論がいよいよ顕在化してきたわけであり、これについては環境基本計画の背骨となるところであるので、実行可能なものを漏れのないようにお願いしたい。

平成29年11月定例会 環境産業観光委員会 質疑応答要旨(本郷委員)(産業労働部・労働委員会関係)
生産性革命について

【本郷委員】
 11月1日に第4次安倍内閣が発足し、「人づくり革命」と「生産性革命」を両輪として、とりわけ経済最優先で取り組むというように表明している。
 「生産性革命」については、2020年までの3年間を生産性革命・集中投資期間と位置づけ、大胆な税制、予算、規制改革、あらゆる施策を総動員していくという方針を政府は明確に出している。
 労働人口が減少する中、経済成長率をプラスにするには、生産性を高めることが肝要であるということは、あらゆるエコノミストも指摘している。
 そのような、国の大きな方向性を軸に、長野県としての生産性革命の実現に向けた、ある種の戦略的な取組についてご見解をいただきたい。

【土屋産業労働部長】
 「生産性革命」は、新聞紙上を毎日賑わしている言葉であり、国の最重要課題であると認識している。
 国では政策パッケージを打ち出して、推進していくということで取り組んでおり、県としてもその動向を注視しているところ。
 産業の歩み、大きく歴史を振り返ると、狩猟から農工へ、さらに工業へ。工業も家庭内から工場生産、そして、手作業から機械化、オートメーション化といった流れだが、人類の歩みは、生産性の向上の上に立って、成り立ってきているように見える。
 日本は少子高齢化、人口減少という中であるため、今までの生産性革命と同じような、それに匹敵するような、大きなうねりがきていると感じている。
 国だけでなく、地方もこのうねりに対応して、相当な覚悟で政策を展開していかなくてはならないと思っている。
 「生産性革命」は、端的に言えば「効率化」、「省力化」、「付加価値の向上」が大きなポイントだと思っている。
 それを高めていくためにも3点肝があると考えている。
 一つ目は、先端技術産業を集積していくということ。それにより、将来に向けて、付加価値の高い産業構造にしていくことが必要。
 2つ目は、AI、IoTといった、効率化、省力化の技術を活用していかなければいけない。
 3つ目は、企業の生産性を高めていくためには、企業の新陳代謝が必要であるということから、創業、企業を盛り上げ、支援していく。
 このような3点のポイントで、県としても生産性の向上に努めていく。
 それにあたっては、大学のシーズをしっかりと活用していく。
 それから、先ほどの工業技術動向調査にもあったが、県内企業の99%が中小企業であるが、その全てがAI、IoTを活用できるような支援をしてまいりたい。
 それから引き続き、創業しやすい環境づくりといった支援をしてまいりたい。
 これらのことが大事だと思っている。
 総合5か年計画の中でも「学び」を一つのキーコンセプトとしている。
 「学び」が今申し上げた点からも、産業振興にとって、大事な点であると考えている。
 そのようなことを踏まえ、産業の生産性の高い県づくりを進めてまいりたいと考えている。

【本郷委員】
 基本的な考えが明確になっている。是非実効性あるものになるように努力してほしい。
 昨日の環境部の時にも話があったが、「Society5.0」という新しい概念や「第4次産業革命」という概念も出てきている。
 何れにしても、強烈なパラダイムシフトにより、資本主義自体が新しい時代を迎えている。そのような意味において、「生産性革命」が一つの大きなキーワードになるため、一層ご精励をいただきたい。

起業・創業支援について

【本郷委員】
 当委員会の県外視察で「大阪企業家ミュージアム」を訪れ多くの企業家たちの展示を目の当たりにした。
 変化の時代のチャンスを活かすことが起業家の本領であり、本県においても真に社会経済の発展に資するような起業家が次々と輩出されることが期待されるが、どのような観点から取り組でいるのか伺う。

【土屋産業労働部長】
 先ほど企業の新陳代謝が産業の生産性を高めるために必要と答弁したところであるが、既存の企業だけでなく創業・起業によって新しい経営者が新しい事業を展開することも非常に重要。
 県では日本一創業しやすい県づくりを掲げ、これまでワンストップ創業支援窓口や低利の融資制度などを用意するとともに、信州ベンチャーコンテストといった創業イベントを開催し、創業を目指す方の新しいアイデアをビジネスにつなげる取組をしている。
 そうした取組により、開業率も全国平均には届かないが、上がってきている。また、徐々にではあるが新しいビジネスも生まれつつある状況と認識。
 これからは、学びを絡めて小中学生、高校生といった将来の起業家を育成していくことに取り組むとともに、県立大学には企(起)業家コースもスタートするのでそういった取組とも連携して、しっかりと支援してまいりたい。

【本郷委員】
 産学官の中で行政の持つ役割は大きいので、指導的役割を多いに発揮してほしい。

工業技術動向調査を踏まえた産業支援策

【本郷委員】
 平成29年度の工業技術動向調査結果によると、新たな産業分野への参入に関しては「健康・医療」、「環境・エネルギー」分野への参入意欲が高いとともに、IoTの導入意欲が高くなっている。この調査の結果を踏まえ、県内のものづくり産業の進むべき方向性と県の具体的支援策について伺う。

【沖村ものづくり振興課長】
 調査から見られる県内企業の動向については、研究開発型へ移行したいという意欲が高く、「健康・医療」、「環境・エネルギー」、「航空機」といった産業分野への参入意欲が高くなっている。
 県としては、現在策定中の「次期ものづくり産業振興戦略プラン」において、今申し上げた3分野を重点分野として掲げ、関係する技術の向上などに取り組み、県内企業の優位性の高い技術力を発揮して成長期待分野への展開を図る予定。
 支援策としては、工業技術総合センターを中心とした技術力の向上、テクノ財団の産学官連携事業や助成金制度の充実などを図ることとしている。
 また、AI、IoTについては、導入意欲の高い企業もある一方、まだ何もしていないという企業が多数を占めていることから、まずは導入に係る啓発活動を行う。
 導入意欲の高い企業に対しては、工業技術総合センターでは「現場におけるIoT活用研究会」を設置して勉強会等を開催している。
 今年度からは、研究会から発展した取組として、「加工状態と作業者の同時モニタリングシステム」、「工場内加工装置のIoTを用いた監視システム」などの研究開発も進められている。この様に、意欲の高い企業に対しては、より実践的な支援も行っていく。
 AI、IoTは、生産の効率化、不良の低減、設備保全などで有効なツールであるため、多くの県内企業が活用できるよう支援してまいりたい。

事業承継・金融支援について

【本郷委員】
 長野県には類まれな技術や人材を持つ企業、更には100年以上にわたる老舗企業も多くあるが、こうした企業においても、経営者の高齢化、後継者不在などにより事業所や店舗を閉めざるを得ないケースも出てきており、極めて深刻な事態となっている。
 政府・与党においても、来年度税制改正で中小企業の廃業増に歯止めをかけ、世代交代を促すべく、相続税や贈与税の税優遇を拡大することとしている。
 県においても、国等と連携しながら、事業承継の促進に向け取組を進めていると思うが、県内の現状と今後も含め取組の方向性について伺いたい。

【渡辺産業立地・経営支援課長】
 まず、現状については、民間シンクタンクの調査では、県内社長の平均年齢が昨年はじめて60歳を超え上昇の一途をたどっている。また、後継者不在率は65%近くなっており、県の調査でも6割問題ありとしている。共に増加し顕在化してきており、事業承継は今後力を入れて進めるべき課題と認識している。
 このため、これまで、中小企業振興センターに設置した、事業引継ぎ支援センター等と連携し取組を促進してきた。これらにより、平成26年の事業引継ぎ支援センターの設立以降、これまでマッチング件数は218件、成約件数も36件となっている。
 今後、経営支援機関、金融機関、専門家、県など事業承継に係る団体のネットワーク化など支援・連携体制を強化し、事業承継の準備の必要性等について強く認識いただけるよう働きかけるとともに、事業承継に先立つ経営診断の実施、診断に基づく磨き上げや事業承継計画の策定、更には金融支援、国の税優遇等とも相まって、これまで以上にきめ細かく、トータルで対応し、事業承継をしっかりと進めていきたい。

【本郷委員】
 近年は、一定の景況感の回復、市中金利の低下などもあり、県制度資金の利用は落ち着いているところであるが、制度資金には企業の経営安定や改善支援とともに、目指すべき本県産業の姿に向け制度設計することが重要である。
 これまでも、創業日本一の県を目指し、創業向けの資金については金利等を含め全国一自己負担を少なくすることなどに取り組んでいることは、評価しているが、今後も、IoTやAIなど現下また将来に向けての企業課題の解消、総合5か年計画やものづくり産業振興プランの実現のために、金融面からも制度構築、拡充に取り組んで行くべきと考えるが、方向性等について伺う。

【渡辺産業立地・経営支援課長】
 ご指摘のとおり、制度資金の役割として、県の政策実現に向けた事業を企業に取り組んでいただくことが大切である。
 これまでも創業をはじめ、事業承継の金利も全国トップクラスの低金利1.1%としたこと、また、航空機産業への参入促進を図るため、貸付要件の緩和などにも取り組んでいる。
 今後についても、企業におけるIoTやAIの活用の促進、自動車関連ではEVへの転換、また、新たに策定した食品製造業振興ビジョンの実現など、こうした現下の状況や県の取組等を踏まえ、より効果的に、また、企業の皆様が県と方向性を共にし、実践いただけるよう、金利や要件緩和など制度構築、見直しに取り組んでまいりたい。

平成29年11月定例会 環境産業観光委員会 質疑応答要旨(本郷委員)(観光部関係)
長野県観光戦略(仮称)について

【本郷委員】
 「長野県観光戦略(仮称)」の稼ぐ観光地域づくりという方向性について高く評価している。国内の地域間競争が激しくなる中、長野県が勝ち抜くためには政策を総動員していかなければならない。施策の方向性を定め、内外に示していく必要があるが、今回の戦略の所見はいかがか。

【熊谷観光部長】
 今大きな転換を図らなければ、これから100年先の長野県の経済振興に遺恨を残してしまうと考えており、待ったなしの状況。
 3つの柱で考えている。
 1つ目として、今までプロモーションに偏った観光行政だったが、市町村も含めて各部局を総動員し、呼び水となるような公共投資をして、基盤づくりをしなければならない。
 2つ目として、広域的にストーリーを伝えるためのDMOを作る必要がある。市町村単位ではなく広域の方が効果的。長野県観光機構が中間支援組織として各地域を支援し、全国に先駆けて形成していく。
 3つ目として、インバウンドに対して二次交通、宿泊、言語などの受入体制を整えていく必要がある。 
 3つの柱を進めながら、稼ぐ観光地域づくりを進めていきたい。

【本郷委員】
 日本では夜にすることが飲むことしかない。外国人の方にはバリエーションを増やさないと満足度が低い。インバウンドに対しては夜のバリエーションを増やしていく必要もある。
 長野県も観光立国のスイスと似ているが、時代遅れになってしまっている。頑張っていただきたい。

県観光機構の役割・機能強化について

【本郷委員】
 県観光機構がどのような役割を果たしていくことを期待し、具体的にどのように機能強化をすすめていくのか、所見を伺う。

【丸山山岳高原観光課長】
 県観光機構は行政機関ではないため、行政の枠にとらわれることなく、積極的な観光推進が可能。そのため高い専門性を活かし、県内観光事業者の稼ぐ力を引き出す実行組織としての役割を期待しているところ。 
 このためには県観光機構自体が経営力の強化をすること、職員の意識改革をすることから始めていかなければならないと考えている。
 県との関係もあるが、県観光機構にはインバウンド対応の強化、人材育成、広域的なDMO・DMCの構築支援が求められている。それらの機能強化を図り、実力を発揮してもらいたいと考えている。
 観光部と県観光機構との事業の再構築を早急に進めているところであるが、新年度にはこの体制でスタートしたいと考えている。県と県観光機構が一体的な事業推進を図り、稼ぐ観光地域づくりを一刻も早く進めてまいりたい。

【本郷委員】
 県観光機構にはどのような人材が増強されたのか。

【熊谷観光部長】
 県観光機構の専門人材については、松本市の商工観光部長であった平尾勇氏にDMOのエグゼクティブプロデューサーとして、また信越自然郷の立ち上げや新幹線飯山駅の機能強化に尽力した飯山市観光局次長であった木村宏氏にアドバイザーとして入ってもらっているところ。
 新年度からは、インバウンド分野の専門人材も増強したいと考えている。

住宅宿泊事業法について

【本郷委員】
 住宅宿泊事業のあり方に関する検討会が、11月27日に開催され、県条例の制定に向けていよいよ動きが出てきた。条例の制定に向けた動きがやや遅いように感じているが、知事の答弁にもあったように、いろいろなところに配慮しなければならないので、難しい問題と考える。ついては、一括してお聞きする。
 まず、第1回検討会では、どのようなことが議論されたのか。
 次に、条例制定は間に合うのか、今後のスケジュールはどのように考えているのか。
 そして、地域によって配慮すべき点が異なることは承知しているが、どんな条例にしたいのか。
 最後に、健康福祉部との役割分担はどのようにしていくのか。

【宮原国際観光推進室長】
 第1回検討会においては、まず、基本的な考え方として、法第18条において、条例により実施区域と期間を制限できる事由である「生活環境の悪化」とはどういう事象を言うのかをご議論いただき、国が例で示した「静穏な住環境の悪化」、「犯罪の増加」、「交通渋滞・混雑の発生」の他に、「自然環境の悪化」、「災害の発生」、「火災の発生」など広範な事象も考慮すべきという考え方でご了承いただいた。
 次いで、「家主居住型」と「家主不在型」という営業形態の違いによる制限についてもご議論いただき、営業形態による制限も一定の条件内であれば可能ではないかという考え方でご了承いただいた。
 これに基づいて具体的に踏み込んだ議論としては、法第18条の規定に基づく事業展開を制限できる区域については、国が例示した3区域以外に、「温泉街」、「ペンション地」、「自然公園内」、「住居専用地域」、「土砂災害警戒区域」、「文化財が集中する区域」などを加えるという考え方でご了承いただいた。
 また、それら区域を制限できる期間は、地域の実情により全県一律の規制は困難であることから、市町村の意見を聞きながら個別に設定するという考え方でご了承いただいた。
 最後に、その他の規制の必要性についてご議論いただき、「近隣住民等への事前説明の義務化」や「対面による本人確認」、「管理者の施設における駐在又は速やかに駆けつけられる範囲での駐在」などの規制の必要性をご了承いただいた。ただし、その他の規制については、それを捉え届出を受理しないということでは一部法律に反してしまう恐れもあるので、行政指導レベルにとどめるべきという意見も法律の専門家からいただいた。
 今後の進め方については、第1回検討会でご議論いただいた結果を基に、条例骨子案を作成し、県議会や市町村等にお示しするとともに、パブリックコメントを実施する予定。時期は12月下旬頃になる見込み。その結果を受け、1月中旬には第2回検討会を開催し、条例案のご検討をいただき、なんとしても2月定例会には条例案を提案していかなければならないと考えている。いずれにしてもハードな日程ではあるが、観光部としてもできるかぎり健康福祉部と協力してやっていきたいと考えている。
 3点目については、先日の一般質問でも知事から答弁いたしましたとおり、観光部としても、「観光地域づくり」と民泊ができる限り望ましい形で共存することができるような条例の制定を目指してまいりたいと思うので、健康福祉部と研究・検討を進めている。
 健康福祉部との役割分担については、観光部は、民泊が地域を挙げてのよりよい「観光地域づくり」を阻害することのないよう、健康福祉部が条例を制定するに当たって、「住宅宿泊事業のあり方に関する検討会」を開催し、関係団体の意見集約、条例案にそれが反映されよう検討し、意見を申し上げることなどを担当するとともに、法律が施行された後は、観光面からの地域への影響等の検証をしっかり行い、問題が顕在化した場合は、国等へ制度の改正等の要望を速やかに行っていく業務を担当する。

平成29年9月定例会 環境産業観光委員会 質疑応答要旨(環境部関係)
【本郷委員】
 我が国は、人口増加と高成長を前提とした社会制度から、人口減少と経済の新しい価値観を見つめ直しながら対応していく。その中における環境行政は非常に重要。
 また、昨今の異常気象は極めて深刻な問題。こうした中、世界は脱炭素社会の構築に向けて大きく舵を切った。特に先進国においては合意がなされており新しいセクターに入ったと認識。
 そのためには、地域が主導して徹底した省エネの推進と再生可能エネルギーの普及拡大を理念として、持続可能なライフスタイルの発展につなげていかなくては大きな行き詰まりが来ると認識。
 地域再生可能エネルギー国際会議2017がアジアで初めて、長野県で開催され、再生可能エネルギー100%地域の実現に向け、新たな取組と連携を開始すると聞いている。
 そういう意味において、住民一人ひとり認識を深めることと同時に、産業界も巻き込み全体像として取り組んでいかなくてはならない。つまり新しいコンセプトを経営者も住民も持たなけらばならない。
 地域再生可能エネルギー国際会議でどのような議論が行われたのか、またその成果を環境エネルギー分野の産業化研究会にどのように活かしていくのかについて、環境エネルギー課長に伺う。
 また、こうした状況を踏まえ、脱炭素社会の構築に向け、長野県環境エネギー戦略をどのように見直していくつもりか環境部長に伺う。

【古川環境エネルギー課長】
 地域再生可能エネルギー国際会議2017の2日間のセッションを通して共通している部分がある。1つは、再生可能エネルギー100%地域は省エネと再エネの双方で達成できるということ。そして、省エネあるいは再エネは地域経済の活性化や地域に利益をもたらす取組であるということ。そのために、地域がすべきことは、地域内の省エネや再エネの事業について資本を持つなど経済的に参画すること、そして住民自らが当事者意識を持って自ら行動すること。そのために自治体は、ビジョンや高い目標を掲げ進めるべきである。その為に連携、協力していくことが重要。以上のような議論がなされた。
 これらを踏まえ、環境エネルギー分野の産業化研究会については、地域の事業者の皆さんが企画をし地域の資源を使った事業を、行政や経済団体、試験研究機関が連携して取り組んでいくこと、また、そのような取組を県民の皆さんに理解していただき地域の利益につながること示していくことが必要。

【関環境部長】
 長野県環境エネルギー戦略は平成25年度からスタートし、現在、省エネや再エネの普及に取り組んでいる。関連する世界的な変化には、昨年のパリ協定発効や低金利の定着のような経済・社会的な流れがある。パリ協定による温暖化対策や経済的に自立した地域を作っていくという大きな認識は、環境エネルギー戦略で打ち出した方向性と合致していると認識。
 国際会議で得た新たな知見やさらなる地球温暖化対策を求める声などを踏まえ、現在、環境エネルギー戦略の見直しを検討しており、環境審議会に専門委員会を設けヒアリングを重ねている。その中で、議論されているのが、再生可能エネルギー100%地域を中長期的な方向として目指していきたいということ。また、再エネについては太陽光に偏って依存している状況にあるので、太陽光でもより環境負荷の少ない屋根置き型を進めることや、太陽光以外の再エネについても幅広く対象としていくべきではないか、などといったことを検討している。それから、省エネについては、新築建築物の省エネ対策は進みつつあるが、既築建築物の省エネ対策が県庁も含めて進んでいないという状況にある。そこで、既築建築物の省エネ対策や中小企業の省エネ対策など、比較的遅れている分野に重点的に取り組むという方向性を環境エネルギー戦略の見直しの中で打ち出していきたいと考えている。
 また、温暖化対策はまちづくりと一体となった地域づくりの観点が欠かせないので、地域自体がそういった取組を進めるようなことについても考えている。

【本郷委員】
 県立自然公園条例の改正を契機に、自然公園の保護と利用をどのように戦略的に進めていくのか。また、上高地の河床上昇問題に代表される河川について、どのように対応していくのか。

【宮原自然保護課長】
 県内の自然公園(国立・国定・県立)は14カ所指定され、県土の21%を占めるとともに、上高地や霧ヶ峰など重要な観光地とも重複しており、自然公園の本来の趣旨である保護と利用の調和を図ることが重要と認識している。
 本年度から「ハード整備」、「ソフト充実」及び「体制づくり」の3本から構成される「自然公園グレードアップ構想」を開始したところ。自然公園の保護と利用のバランスをとって事業を進めていく。
 上高地の河床上昇対策については、環境省の策定した「上高地ビジョン」に基づき、東京電力や県松本建設事務所が協力して河川のしゅんせつを行っている。今後は国土交通省も一緒になって取り組んでいくと聞いている。
 公園事業の導入により、砂防施設など河川に関連する施設も公園事業の執行対象となることから、安全等に必要な施設は整備可能となる。

【本郷委員】
 条例改正を契機として、全県的に県の指導力を発揮してほしい。

【本郷委員】
 循環型社会形成推進交付金については、平成12年の循環型社会形成推進法において、循環型社会の形成を実現するためには市町村が重要な役割を担うことから、市町村がより事業を推進しやすくなるように、県による主体的な国への働きかけが必要である。ダイオキシン類対策特別措置法によって平成10年代前半以降に規制が強化され、廃棄物処理施設が改良・強化され、近年、それらの施設が更新を迎えていることから、循環型社会形成推進交付金の必要性が高まっていると認識している。予算確保については、各都道府県が一体となって政府等に要望しなければならない。
 8月23日の環境産業観光委員会の現地調査において、佐久市長から「循環型社会形成推進交付金の予算確保についての要望」を受けた。
 委員会としては、「厳粛に受け止めて対応いたします。」という約束をしているので、経過は知っておいてほしい。
 特に老朽化した既存施設については、早期整備に向けて、予算の確保等を県環境部にお願いしたい。
 まとめになるが、県として、県内の廃棄物処理施設の状況をどのように認識し、どのように市町村と連携して国に働きかけていくのか伺いたい。
 また、循環型社会形成推進交付金については、市町村が循環型社会の形成に貢献する重要な制度であり、国への働きかけや予算確保に向けた意気込みを、環境部長に伺いたい。

【丸山資源循環推進課長】
 廃棄物処理施設は、循環型社会を形成するため、地域の生活基盤を支えるための社会インフラとしても必要な施設であり、さらには災害が発生したときには災害廃棄物の適正処理を行う上でも大変重要な施設である。
 佐久市長からの要望の話があったが、市町村においては、計画的に地域計画を策定し、施設整備を進めている。
 市町村は、厳しい財政状況の中で、交付金収入を重要な財源として事業を推進しており、その予算額の安定的な確保は非常に重要な問題であると考えている。
 県では、確実な予算確保のため、例年、県政懇談会の場で、県関係国会議員に知事から要望し、また、7月と11月の年2回、関係する市町村や広域連合と連携しながら、環境省、財務省及び国会議員への要望活動を行っている。
 実際に内示を受けたものの、不測の事態が発生して着手が遅れること等により、交付金額が減るという場合には、市町村等とともに国に説明に行き、国の補正予算で前倒しが可能であれば、市町村等に速やかに情報を提供し、確実に要望するなど、きめ細かく対応している。
 また、引き続き適時適切な時期に要望活動を行うとともに、国の補正予算等の動向を注視し、処理施設の整備が計画的に進むよう支援してまいりたい。

【関環境部長】
 循環型社会形成推進交付金については、市町村からの要望も強く受けておりますので、年末に向けて、様々な要望活動を行う。
 昨年度の補正予算については、全国で450億円措置されたうちの1割以上は長野県で交付を受けた状況であり、補正予算をうまく活用することも必要。
 今後の国会の状況により、様々な補正等も検討されると思うので、状況を見ながら県関係国会議員等にも働きかけ、県・市町村が一体となって、必要な予算額の確保に努める。

平成29年9月定例会 環境産業観光委員会 質疑応答要旨(本郷委員)(産業労働部・労働委員会関係)
【本郷委員】
 国内の経済は、製造業企業を中心に収益の改善が見られ、着実に上向いてきているが、地方経済については、皮膚感覚からすると実感に乏しい。今後の景気回復を鍵は、GDPの6割を占める個人消費の伸びであり、その扉を開きつつあるものの、内部留保を設備投資や賃上げに振り向け個人消費を伸ばすことが求められている。
 現下の県内経済状況の認識と景気回復の足取りを確実なものとしていくため、対局的な観点での取組への決意を伺う。 

【土屋産業労働部長】
 県内経済は、昨日の日銀松本支店の金融経済動向によれば、「緩やかに回復」から「緩やかに拡大している」と上方修正されているが、それに寄与しているのは、海外需要の好調さによる生産の増加である。ここにきてようやく設備投資に勢いが出てきた一方で、個人消費は、日銀松本支店によれば、「底堅く推移している」となっているが、個人所費、家計の可処分所得等について、増えているという実感はまだこれからという認識。
 その中で、賃金を引き上げていくことが、企業の内部留保との絡みで必要になってくるとのことだが、長野県の労働分配率をみると、中小企業が多く労働集約型で生産活動を行っているため、全国に比べると若干上回っている状況が続いているが、賃金を上げていくためにどうすれば良いか考えていかないといけない。
 国では政府が官製春闘と表現されるように経済界に対して賃上げの要請を行っているが、そうした直接の動きは我々のところでは難しい。
 その一方で中小企業は人手不足に晒されていて、特に人手不足を解消するために賃上げの圧力、要請が高まっている。今年の春闘の状況をみても、大企業よりも中小企業の方が賃上げ率は高かったという状況も伺える。賃上げは人手不足への対応、人材の確保といった面からも必要になっている。
 その賃上げの実現のためには、企業の体力が賃上げに耐えうるものでなければならない。特に中小企業にとっては、そういう状況にあると認識。賃上げに耐えうるような体力を蓄えるためには、中小企業の収益性を高めていくことが必要になる。
 そのためには、産業政策として付加価値の高い製品づくりであるとか、人材育成、労働生産性の向上を図るための技術支援や販路拡大に、総合的に県としても対応していかなければならないと考えている。国際情勢の不安定な部分もあり、いつどうなるかわからない状況でもある。現在の景気の良さを傍観していることではなく、我々も危機感を持って、足腰の強い長野県産業をつくっていきたい。

【本郷委員】
 次期5か年計画の産業政策をどのように構築していくのか伺う。

【土屋産業労働部長】
 次期5カ年計画については、産業界をはじめ、県民各層や議員各位からの意見をもらい、現在、策定作業を進めているところ。総合計画審議会に現段階で提示しているものとして、産業については「産業・経済の持続的発展」を一つの大きな柱として掲げている。人手不足が産業の足かせになりつつあるという情勢や、第4次産業革命によるAIやIoTといった技術革新が進んでいるといった現下の情勢を踏まえ、県内企業のニーズをこの計画に反映していきたい。
 具体的には、現行計画で次世代産業として、「健康・医療」、「環境・エネルギー」、「次世代交通」を掲げているが、もう少し地域ごとに産業クラスターの形成を考えた方がよいのではないかということで、地域特性を活かし、各地にある大学等のシーズを活かす形での産業クラスターの形成を図っていきたい。
 他にも、本県の持つ精密加工技術といった技術的な優位性を今後も確保していく取組や、AI、IoTなどの技術を中小企業にも活用してもらい生産性を向上してもらう取組、開業率を高めるだけではなく、イノベ―ティブな創業ができるような支援、人手不足に対する産業人材の育成・確保、といったことを産業に係る重点施策として今考えているところ。今後詰めてお示しし、意見をもらいながら策定していきたい。
 同時にものづくり産業振興戦略プランも現在策定中なので、併せて県内のものづくり産業が発展するような形で計画の中に盛り込んでいきたい。

【本郷委員】
 委員会視察時にオリオン機械(株)の太田社長から、県の工業技術総合センター、長野県テクノ財団、長野県中小企業振興センターとあるが、「経営上の問題点を相談に行っても、3つのところがバラバラになっていて困る」、「支援内容を掌握し、それを束ねるワンストップサービスの窓口をつくってもらいたい」という要望を受けたが、それに対する見解を伺う。

【土屋産業労働部長】
 長野市若里にある県工業技術総合センターの施設には、県工業技術総合センター、(公財)長野県テクノ財団、(公財)長野県中小企業振興センターがある。場所は同じ所にあるが、「連携が十分ではない」、「縦割りになっている」、「ワンストップサービス体制が必要」といった意見を産業界からも聞いている。
 これからの産業イノベーションを支えていく支援機関の有り方については、これらの課題を解決して、より効率的な支援機関であるために、ワンストップサービスの窓口も含め、この5か年計画の中で変えていく部分は変えていこうと考えているところ。

【本郷委員】
 自動車産業は100年に一度のパラダイムシフトが起きている。ヨーロッパや中国では、EVシフトが鮮明になっている。県内の自動車産業にも産業構造の変化が直撃してくると思うが、それに対する見解を伺う。

【松澤産業政策課長】
 自動車産業については、自動運転技術の急速な進展、車の「所有」から「シェア」といった流れ、環境規制によるEV化など、自動車産業は100年に一度の大転換の時期を迎えていると言われている。              
 このような転換期を向かえ、自動車産業を基幹産業とする我が国ではメーカーはもちろん、部品製造の下請企業にも大きな影響があるものと思われる。
 特に、EVでは、ガソリン車の部品の37%が不要になるとの試算もある。
 県内の自動車産業は、製造品出荷額、事業所数、従業員数ともに、全国に比較すると、いわゆる輸送機械の占める割合はそれほど高くはないものの、安定した水準で推移しているし、一定の割合は占めている。
 県内企業の対応を見ると、次世代自動車を見据えて、燃料電池用の部品や材料の開発・商品化、電気自動車用部品の金型開発などに取り組む企業がある。
 ものづくり産業振興戦略プランでは、目指す分野の一つとして、「次世代交通分野」を掲げ、航空機だけではなく、電気自動車など次世代自動車をターゲットに、県内の強みを活かした部品の軽量化・電子化により機関部品を開発し供給していくことを目指している。
 工業技術総合センターやテクノ財団において、また大学との連携も図りながら、次世代自動車産業の振興に取り組んでまいりたい。

【本郷委員】
 県内産業における人手不足の状況と今後の見通しと対応について、踏み込んで発言いただきたい。

【内田雇用・就業支援担当部長課長】
 景気の回復に伴い労働力不足も深刻な状況となっている。有効求人倍率は1.62倍と高水準であり、建築等の専門人材で見るとさらに高くなっており、様々な職場で人手不足という状況がうかがえる。少子高齢化についても、今後も続いていくとの予測の中、2030年には本県の生産年齢人口は2015年より16万9千人も減少すると推計されており、人手不足感が慢性化する恐れがある、という状況である。
 持続的な経済の発展と活力維持ということを考えた場合には労働力の確保、人材の育成はますます重要なものになっていくと考えている。このため、まずは、働き方改革を進めてく必要がある。長時間労働の削減や職場の環境整備等で、魅力ある企業をつくることで、人材を惹きつけることは重要であるし、国においても、今年度末までに兼業・副業といった面から、今ある企業の就業規則を見直し、様々なところで働けるようにしていく、という動きがある。それとともに、多様な人材の労働参加施策を促進して就業率を高め、離職率を下げる、ということが重要であると認識している。女性のことを考えた場合、本県の就業率は福井県に次いで第2位となっているが、特に25歳から44歳の子育て期の女性で見ると13位となる。この、いわゆるM字カーブといわれる部分を押し上げるためには、育児中の女性の就業環境を改善しながら就業率を高めることが必要。また、人生100年時代ということが言われているが、高齢者の健康寿命施策を強化し、長年の経験を活かして更なる労働参加をしていただきたい。さらに、海外人材の活用プロジェクトチームにおいては、海外人材の具体的な活用策を検討しており、今後留学生や技能実習生の県内定着を増やしていこうと考えている。農業分野においては本年7月に国家戦略特区を申請したが、技能実習生に介護分野が加わるということで、こちらも活用できるのではないか。大学等の新規学卒者の県内就職促進、特にUターンについては、都市圏大学を中心に43校とUターン就職協定を結んでいるが、今後さらに増やして県内に呼び込むことが必要である。現在、企業だけでなく地域の実情を知ってもらったり、農業体験をしてもらえるようなインターンシップをモデル的に実施しているが、これを広めて、企業とともに、長野県がどんな地域であるかも知っていただかなければならないと考えている。県内教育機関における人材育成であるが、県内の大学、短大、工科短大、技専校、高等学校などと連携を図りながら、地域の産業や地域で必要とされる人材を育成し、県内の就職を促進する取組も必要となってくる。併せて、人手不足に対応する自動化、省力化を図り、労働生産性を高めるためのAI、IT、IcTの活用の県内普及についても後押ししていかなければならない。

【本郷委員】
 きめ細かな対応策をいただいた。信州大学の優秀な学生が県外企業へ就職してしまう原因は、魅力ある企業の数が少なすぎること、と経済界自身が認識している。今のことも含めて総合的に長野県の特性を活かした経済成長戦略を見直し、取り組んでいただきたい。

平成29年9月定例会 環境産業観光委員会 質疑応答要旨(本郷委員)(観光部関係)
【本郷委員】
 民間からの任用にあたり、そのノウハウや専門知識が十分発揮していただけるような、県側の受入れ体制や考え方が重要と思われるが、所見を伺いたい。

【塩川信州ブランド推進室長】
 県としても受入れ体制が非常に重要と考えている。特に、参与には関係者間の横串機能に実効性を持たせることに期待しており、これまでの庁内兼務職員会議はもとより、更に県観光機構や県中小企業振興センター等の職員も交えたマーケティング戦略推進のタスクフォースのようなものを開催してまいりたい。

【本郷委員】
 朝、長野県旅館ホテル組合会と長野県の観光議員連盟と意見交換を行い、大変危機感を持っている。
 宿泊施設の稼働率が35.1%まで下落するなかで、経営の観点から民泊新法は非常に影響が大きい。
 条例は健康福祉部で組み立てていくと思うが、観光戦略という面では観光部の果たす役割は大きいと思う。
 軽井沢は、最初から反対宣言をしており、6月頃までに条例の作業を進めて行くと思うが、今回の条例制定は全国的に注視されており、モデルケースになるはずである。
 民泊新成立までの状況と今後の対応についてお聞きしたい。

【熊谷観光部長】
 1点目、県の従前の取組について、昨年、官邸主導の法案成立の動きに対して、稼働率の低さや建物の旅館街の老朽化等から本県の重要テーマとして国へ疑問を呈し続けてきた。
 まず、7月19日には、知事と旅館ホテル組合会等で議論を行い、7月29日の全国知事会で知事が提案を行い、今年の3月に法案が提出されるまで、全国知事会へ働き掛けを行ってきた。
 一方で、都市部と地方部の思惑が違うことや地方部でも反応が薄い県があり、残念ながら3月に法案が提出され、6月に可決されてしまった。
 ただ、5月には地元選出の国会議員を回り、賛同をいただき、国土交通委員会において衆参両院で付帯決議をつけることにこぎつけた。
 国は、9月に政省令とガイドラインを公表する予定であり、法律施行後は個別の取扱が重要になってくるため、それに先駆けて県は国へ要望を繰り返してきたところ。
 また、9月12日には観光庁を訪問し、要望や疑問点の確認を行っております。
 2点目は、今後、条例制定にあたっての進め方としては、例えば、リゾートホテルや簡易宿所を含め稼働率1位の大阪と兼業農家や冬季限定の簡易宿所が多い地方では状況が全く異なることを説明していく。
 簡易宿所は120日の営業許可を取得してきたのに、許可を取らないで180日の営業が可能になることなども問題として認識している。
 また、空き家を貸す家主不在型が非常に匿名性があり、家主が見えない、管理人の所在が不明になるという問題もある。実際に、イタリアやスペインでは民泊でトラブルが起きており、各地域では観光で民泊不要の運動も出ていると聞いている。
 ただ、日本でも、宿泊施設のない地域が子供たちのサマーキャンプの分宿のために利用すいう活用の仕方もあると思う。
 また、新法成立に向けて、生活環境の保全の話は出ているが、経済環境の保全に全く触れていないため、法律の施行の段階で水際で止める勢いでやって参りたい。

【本郷委員】
 今回の信州DCは、天候不順の中、よく健闘したと理解しているが、これを一過性のものに終わらせることなく、10月以降具体的にアフターDCにどのようにつなげていくのか。

【塩原観光誘客課長】
 7~9月までの宿泊者数の数字が揃うのが2ヶ月程先になるが、今月から信州キャンペーン実行委員会の構成メンバーである市町村、観光協会、観光事業者等からヒアリングを行うなどして成果・課題を抽出、整理をするとともに、来年7~9月のアフターDCに向けた事業内容を具体的に検討してまいりたい。
 効果検証を行う一方で、信州DCで盛り上がった県民の熱意を今後に引き継いでいくため、感謝の意を込めた県民限定の宿泊キャンペーンを10月から12月にかけて実施している。
 また、スノーリゾート信州プロモーション委員会の取組みや長野オリンピック・パラリンピック20周年記念事業等を通じて、1年を通じた切れ目のないプロモーションを実施してまいりたい。

【本郷委員】
 観光部長のベトナム出張を踏まえ、今後のインバウンド戦略について答弁をお願いしたい。
 昨年5月にフック首相が日本を訪問、1月には阿部総理、5月に天王皇后両陛下が訪問されており、極めていろいろな角度から友好関係の基盤が築かれている。
 今回の出張で得られた進展、成果、具体的な問題、または今後の取組方針等について説明いただきたい。

【宮原国際観光推進室長】
今年4月にホーチミン市観光局との間で観光分野におけるアクションプランを締結し、観光分野における取り組みを協力して推進していくとしたところであり、今回、観光部長自ら訪問し同幹部と実施策について懇談することは、両県市の信頼の構築に大きく寄与したものと考えている。
 ホーチミン市観光局副局長からは部長の訪問を高く評価していただき、長野県観光のPRについては全面的に協力をいただけるとの申し出をいただいた。お互いに旅行会社等を招請し合うことや、担当者を決め定期的に情報交換を行なうことが決まり、協力関係は大きく前進した。
 また、JTB、JETROを訪問した中で、富裕層を対象に高島屋でのイベントを活用した旅行商品の売り込みや、JNTOハノイを活用した消費者へのPR等の貴重なアドバイスもあり、今後も長野県商談会の開催も行う中、ホーチミン市観光局との連携を得ながらインセンティブツアー等の旅行商品造成を促して参りたい。

【本郷委員】
 観光戦略推進本部の開催、県観光機構の役割明確化・機能強化の検討など、観光部が戦略性のある取り組みを積極的に行っていると認識。
 その中で、地域DMOが県内各地で設立されて活躍するために、県的DMOである県観光機構が県と連携しながら、地域のDMOを支援していくことが責務と認識しているが、所見を伺う。

【丸山山岳高原観光課長】
 稼げる観光地域づくりを進めていくためには、独自の価値を有する複数の市町村で構成する広域的なDMOが県内各地で創設され、しっかり活動していくことが重要。
 ただ、広域的なDMOは創設間もないこともあり活動がまだ不十分であるため、県的DMOである県観光機構が機能強化を果たし、地域DMOの支援をしていかなくてはならないと認識している。
 そのために、現在、観光部と県観光機構とで事業再構築をしているところ。
 役割分担の基本的な考えとしては、観光部では、国・市町村との関係もあることから、全体的な企画調整、観光の基盤整備、観光客の安全対策などを中心に行い、県観光機構では、専門性が高められる組織であることから、地域DMO・観光事業者の支援、全県的なレベルでのビジネス展開などを行ってもらいたいと考えている。
 初期の目的が達成できるよう今後県観光機構と詰めていきたい。

信州まつもと空港の国際化について
国際化取り組みのきっかけ

 信州まつもと空港の国際化は、ジェット化開港以来、多くの皆さんが、心の中でずっと思ってきたことであります。しかしながら、具現化するためには公式アプローチが必要であり、その最初のスタートが阿部知事2期目の最初の議会となった、平成26年9月定例会本会議での質問で、私が「ジェット化開港20周年を迎えた空港は次のステージを目指す時期だ」と国際化の必要性を知事に申し上げました。
 この私の質問に、知事は「国内の国際空港、東アジアまでを視野に就航路線の拡充を考えねばならない」と応じ、それがきっかけとなり、県庁内で国際化の検討が開始され、昨年の6月に「信州まつもと空港の発展・国際化に向けた取組方針」が策定されるまでに至った所であります。
 さらに私は、「この取組方針を実現するためには、県庁に専門組織が必要である」と再び各会派代表者会議において知事に進言し、これを受けて、県では昨年11月に「松本空港利活用・国際化推進室」を設置したところであります。

取組方針の進捗スピード

 この取組方針の策定、専門組織の設置により、信州まつもと空港の国際化に向けた取組が本格的に始動しました。取組方針が策定されたときに私は、国際化の最終目標である国際定期便の就航に向けて、スピード感を持って取り組み、数年以内には目途を立てるよう、県に強く要望したところであり、県当局も、できる限り早期に就航させるべく取り組むと応じています。

国際観光戦略的要素について

 昨年3月に国が策定した「明日の日本を支える観光ビジョン」では、訪日外国人旅行者数について、平成32年(2020年)には4000万人、平成42年(2030年)には6000万人を目標として掲げており、これを受けて長野県でも「信州創生戦略」のなかで、平成31年の外国人延宿泊者数を200万人とする目標を掲げました。
 松本空港は、外国人も多く訪れる国内有数の観光地へのアクセスに優れた、地理的に高いポテンシャルを有した空港であります。この空港の活用を進めることは本県を訪れる外国人観光客のさらなる増加につながると思われます。

訪日誘客支援空港について

 先ごろ、信州まつもと空港は、国の「訪日誘客支援空港」に認定され、この認定に当たって、井上会頭さんには、国の選定委員に対するヒアリングに太田副知事とともにご出席いただくなど、ご尽力をいただき感謝申し上げます。
 松本空港は、これまでの国際線の実績は乏しいものの、周辺に豊かな自然環境を有するなど空港の持つポテンシャルの高さに、国も訪日誘客の進展を期待していることの表れと、大変うれしく思っているところであります。
 国際化に向けては、国際線ターミナル建設やエプロン(駐機場)の拡張、また、駐車場の増設といった重要かつ早急に取り組むべき課題があります。
 そのほか、CIQ(関税・出入国管理・検疫)への対応、GPSを利用した着陸進入システムである「RNP―AR」方式の導入などの課題が山積しております。
 これらの多くは、国土交通省から支援または認可をいただく必要があり、また今回の認定は、国は伴走支援を行うとのことで、これらの課題についても、大きな進展が望めるところであります。

次期総合5か年計画について

 また、現在、県では平成30年度を初年度とする新たな総合5か年計画の策定が進められております。この計画においても信州まつもと空港を、信州唯一の空の玄関口としてしっかり位置づけ、交通ネットワークにおける要衝として、さまざまな取組を進めていかなければならないと考えております。

松本市の観光の拠点としての存在

 信州まつもと空港は、平成31年4月から開催される全国都市緑化フェア「信州花フェスタ2019」の主会場である松本平広域公園「信州スカイパーク」との一体的な活用により、観光拠点としての機能を有しております。
 松本市には、中心市街地に松本城という国際的な観光拠点があり、空港と松本城は2眼レフの松本の拠点といえます。
 これからアジア・太平洋の時代を迎えるなかで、中心市街地と空港を結ぶアクセスを整備し、空港の周囲には諸外国を交えた国際会議等の開催ができるような会議場やホテルといったコンベンションの拠点を整備するなど、松本市も国際水準並みの観光都市を目指していく必要があると考えております。

空港の国際化の効果

 県が策定した国際化への取組方針の最終目標は、東アジアの都市間を結ぶ国際定期便を2路線週4便と国際チャーター便の年100便の運航としております。
 平成27年度に県が実施した松本空港の需要予測調査では、中国、台湾、韓国からのインバウンド利用として、年間約10万人の潜在需要があり、アウトバウンド利用として、年間約3万人の潜在需要があります。

(1)インバウンド効果
 将来「中国・上海」と「台湾・台北」へ週2便の定期便が就航した場合、1便当りおおよそ100人の乗客が搭乗するとして、このうちインバウンド客は約70人を占めると考えられ、この場合の年間のインバウンド客数は、15120人となります。
 観光庁が調査した平成28年度の外国人観光客の一人当たりの消費額を引用して算出すると、インバウンド客の長野県内における旅行支出額の総額は、単純計算で、8億3000万円と推計できます。
 また、延宿泊者数は、45360人(7560人×3泊×2[中国・台湾])となります。国が調査した平成28年の本県の中国と台湾からの外国人延宿泊数は約42万人(従業員数10人以上の施設)であり、この約1割に相当します。
 これはわずか2便が就航した場合の試算結果であり、便数が増ええれば、さらに外国人数やその消費額は増えていくと期待されます。

【 参考 】 旅行支出額算定根拠

(1)1人1泊当たり旅行支出(訪日外国人消費動向調査(平成28年観光庁から))
1.中国 19,619円/人・泊、2.台湾 17,008円/人・泊
(2)県内宿泊数想定 3泊
(3)インバウンド者数
定期便:週2便(往復)× 54週 × 1便当り70人利用(想定) = 7,560人
(4)年間旅行支出額
算出方法1人1泊当り旅行支出 × 県内宿泊数 × インバウンド者数
1.中国 4億4,496万円(19,619円 × 3泊 × 7,560人)
2.台湾 3億8,575万円(17,008円 × 3泊 × 7,560人)
合計 8億3,071万円

(2)アウトバウンドの効果
 上海や台北から定期便が就航したとき、日本人の利用者は全体の約3割と見込まれ、1便あたり30人程度であります。国の調査等において、長野県から海外へ渡航した者の渡航理由別の人数という調査はないが、観光かビジネスがほとんどを占めるのは明らかであります。
 信州まつもと空港は、離着陸できる機種が限定される上、搭乗制限等を行う必要があることから、いわゆるLCCのビジネススタイルは受入できない空港であります。
 このため、料金的な比較では、成田や羽田、中部といった大空港を利用する場合と比較したときに、国内の交通費を含めても、なお割高な料金となる可能性があります。
 しかしながら、時間的な効果は、単純に空港までの時間、空港における手続きの時間を考えると、松本空港の優位性は高いものがあるといえます。
 松本周辺はもちろんのこと、長野県内全域、さらには山梨県なども、松本空港の利用の優位性が高いと考えられ、旅行日数が短い旅行者や、特に忙しいビジネスユーザーにとって、移動時間の短縮は大きなアドバンテージとなると思われます。

国際化への課題

 先ほども申し上げたが、国際化に向けては、国際線ターミナル建設やエプロン(駐機場)の拡張、また、駐車場の増設といった重要かつ早急に取り組むべき課題があります。そのほか、CIQ(関税・出入国管理・検疫)への対応、GPSを利用した着陸進入システムである「RNP―AR」方式の導入などの課題が山積しております。
 長野県における唯一の「空の玄関口」である信州まつもと空港の国際化は、松本市のみならず長野県全域の発展に欠かせないものであることは衆目の一致しているところであり、現在は、課題の解決の途中ではあるが、これから県を中心に地域が一体となってスピード感を持って確実に実施していかなければなりません。そのためには、県や松本市などの行政だけでは対応に限度があります。商工会議所との協働が欠かせないことは言うまでもないことであり、今後もともにしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

平成29年6月定例会 環境産業観光委員会 質疑応答要旨(環境部関係)
パリ協定について

【本郷委員】
 宇宙物理学者のホーキンス博士は、地球のような惑星はどのくらいあるかという質問に対して、少なくとも200~300あると答えている。ではどうして星が消えていくのかという問いに対し、博士は、文明が超高度に発達した場合、その星は消滅すると答えた。文明の成長と環境とのバランスが取れず、そうした問題が発生する。
 文明論的な理念を持てば、長い宇宙の歴史のほんの一部を私どもは担当しているが、高度成長期以降の様々な問題を放棄していれば、今日の日本の状況はない。
 その視点から環境部の一層の精励を期待するが、見解はいかがか。

【関環境部長】
 宇宙文明も含め文明論的なお話を賜り、環境行政に携わる身として肝に銘じて取り組んでいきたい。
 マヤ文明やイースター島など、過去に文明が栄えては森林破壊や土壌汚染などで滅びてきた歴史があり、現在の地球の中で脱温暖化というのは差し迫った問題として我々に突き付けられた問題と考えている。
 環境エネルギー戦略を策定して取り組んでいるが、再生可能エネルギーの創出、省エネルギーに一層取り組んでいきたい。

【本郷委員】
 昨年11月に発効した温暖化対策の国際的な枠組みパリ協定は、産業革命前からの世界平均気温の上昇を、2℃より下方に抑える目標や、今世紀後半の温室効果ガスの排出と吸収の均衡の達成などを掲げており、脱炭素社会構築に向けた基本的な転換期にある。
 パリ協定を巡っては、世界第2位の温室効果ガス排出国であるアメリカのトランプ大統領が脱退する方針を表明し、世界的に大きな衝撃を与えた。
 本年3月現在で、世界の温室効果ガス排出量の8割以上となる141の国・地域が締結し、法的拘束力があるパリ協定からアメリカが脱退を表明したことは、政治、経済、先程の文明論的にも深刻な問題だと捉えているが、どのように考えているか環境部長に所見を伺いたい。

【関環境部長】
 パリ協定からのアメリカの脱退については、政権発足時から兆候が見られ、今回表明がされたことは、世界各国失望ということで見解が一致していた。
 残念ではあるが、世界各国で地球温暖化対策に向け意を用いていく方向性は変わっておらず、またアメリカの中でも、各州政府やアップルなど民間企業ベースで対策を進めることは変わらないという、力強い方向性が打ち出されている。温暖化対策は経済のイノベーションの中でも非常に重要な方向性という受け止めがあり、アメリカの潮流も実際には方向は変わらないと考える。
 その意味で、長野県としても地球温暖化対策に向けて、すべき対策に意を用いて参りたい。

【本郷委員】
 「パリ協定」を踏まえ、国においても2030年度に温室効果ガスの26%削減を達成し、2050年までには80%削減を目指す「地球温暖化対策計画」が策定されるなど、中長期的な新たな視点に立っていると認識している。
 平成25年2月に策定した「長野県環境エネルギー戦略」では、温室効果ガス排出量について、基準年の1990年(H2)と比較して、2030年(H42)までに30%削減するなど、国よりも高い目標を策定し、目標達成に向けて様々な施策に取り組んでいると認識している。
 「長野県環境エネルギー戦略 2015年度進捗と成果報告書」によると、二酸化炭素の総排出量は2010年以降減少傾向であるものの、部門別にみると家庭や業務部門で更なる削減が必要であると推察され、国内外の動向や社会経済情勢の変化に基づき、戦略の見直しをすべきではないかと考える。
 環境エネルギー戦略の見直しに当たっては、長野県の新たな総合5か年計画や第四次長野県環境基本計画との連携や整合を図る必要性があるが、現状と課題、方向性について、環境エネルギー課長に所見を伺いたい。

【古川環境エネルギー課長】
 環境エネルギー戦略は2020年度までの8年間を計画期間とし、2030年度の削減目標▲30%と、国に比べても高い目標を掲げ取り組んでいるところ。
 環境エネルギー戦略の進捗状況を見ると、戦略の基本目標である、温室効果ガスの削減を進めながら、経済は成長する社会を目指すいわゆるデカップリングは、全国に比べて長野県は進んでいる状況。しかし、個別にみると、温室効果ガス総排出量の中で家庭や業務部門ではまだまだ削減が必要な状況との認識。
 戦略では、計画5年目の今年度に中間見直しを行うことを予め定めており、ご指摘の家庭部門や業務部門などの削減で更なる施策の見直しをしてまいりたい。
 具体的には、事業活動温暖化対策計画書制度による取組の成果もあり、大規模事業者での削減は進んでいるが、制度の対象でない中小規模事業者の対策が大きな課題と考えている。
 また、建築物についても、本県は建築物環境エネルギー性能検討制度・建築物自然エネルギー導入検討制度を戸建住宅まで対象に取り組んでおり、新築の建築物については対策が進んでいるものの、既存建物については住宅の断熱リフォームなどに対策が必要と考えている。
 議員ご指摘の点を踏まえ、目標の達成に向けて、新たな総合5か年計画や環境基本計画との整合も図りながら、施策の新設・拡充について、進めてまいりたい。

新総合5か年計画・第四次環境基本計画関係

【本郷委員】
 今年度、現行の総合5か年計画「しあわせ信州創造プラン」及び第三次環境基本計画がそれぞれ計画期間の最終年度を迎えており、新たな計画策定に向けた作業が本格化する時期であると思われる。
 議会側の総合5か年計画研究会の会長を仰せつかっているので、関部長とも連携をとって、5か年計画の中の大きな哲学として環境問題をやらなければいけないと思うので、連携をお願いしたい。
 世界に目を転じれば、先ほどお尋ねしたパリ協定のほか、2015年(H27)9月に「持続可能な開発目標(SDGs(エスディージーズ))」を中核とする「2030アジェンダ」が国連で採択された。
 17ゴールと169ターゲットから構成される「SDGs」は、全ての国に普遍的に適用され、「誰一人取り残さない」を基本方針としており、国際社会は人類の生存基盤である地球環境の保全と、持続可能な社会の実現に向けて大きく動き出している。
 国も、昨年5月に全大臣で構成する「持続可能な開発目標(SDGs)推進本部」を設置し実施指針を策定するなど、国も高い認識をもっていると推測される。
 このように、世界的にも環境を取り巻く状況が大きく変化する中で、新たな総合5か年計画・第四次環境基本計画策定に当たっての基本的な考え方について、環境部長にお尋ねしたい。

【関環境部長】
 しあわせ信州創造プランの改定に合わせて、我々の環境基本計画も改定の時期を迎えている。
 この4月から環境審議会に諮問しており、新たな5か年計画に合わせた環境基本計画の策定について議論を進めている。
 その中では、パリ協定の発足を受けて、地球温暖化対策をどうしていくか、長野県の自然環境・生活環境の良好な状況をどう後世に引き継いでいくか、という観点から議論をしている。
 その中で、SDGsの観点からも長野県の環境の方向性について、新たな目で見ていこうというのが現在審議会で議論いただいている内容。
 SDGsについて、私どももどういった観点でということで取り組んでいるが、一つの考え方として、様々な社会的課題を統合的に解決していこうということでは、経済的、社会的、環境的な問題の3つの分野から総合的に一つの課題解決をすることで全体の解決につながるような取組を考えている。
 例えば、環境分野では、環境エネルギーの産業化というものを今年度研究会を発足させて進めていこうとしているところだが、環境に良い企業活動をしてもらうことで、経済的な発展、CO2削減による環境問題への貢献、地域社会で取り組むことで地域の活性化にも繋がるということで、経済・環境・地域分野ということで、一つの方向性を進めることで、様々な課題解決に繋がっていくと考えている。
 環境基本計画、5か年計画の策定に当たっても、新たなこうした視点を盛り込みながら、今後の5年間を方向付けるような計画を策定していく。

流域下水道スマートエネルギー事業について

【本郷委員】
 新しい概念であり、ある種のイノベーションと考えても良いかと思うが、下水道スマートエネルギー事業について環境エネルギー戦略を実現するためには、経済成長しつつ温室効果ガスやエネルギー消費量が削減されるまさに経済と環境のデカップリングを一層推進することが非常に重要と認識している。
 今年度の当初予算では、再生可能エネルギーの創出拡大と省エネルギーを推進する新事業として、流域下水道スマートエネルギー事業が計上されているが、全く新しい概念なので、私ども知識不足のところもあるため、骨太で結構だが、具体的な事業内容についてお伺いしたい。
 また、スマートエネルギーに関連して、先日、大きく新聞で取り上げられた。下水熱については非常に可能性を秘めた未利用エネルギーであると、先程部長からも話があったが、その内容と今後の普及の展望等について具体的な事業内容と普及策、この2点について生活排水課長の方から説明頂きたい。

【清水生活排水課長】
 流域下水道事業については、下水処理に必要なポンプや曝気装置等の機械がたくさんあり、大きなエネルギーを使用している。
 3流域4処理場が県下にあるが、エネルギー使用量については、知事部局全体の約4割を流域下水道事業で使用している状況である。
 その一方、下水道施設には汚水が集まってくるが、汚泥(バイオマス)には、多様なエネルギーポテンシャルが内在している。汚泥から消化ガスを取り出して燃料、発電等に使用している状況である。
 こういった2面性を背景として、これから下水道事業をどうやって進めていくかと考えることが流域下水道スマートエネルギー事業である。
 最新の様々な技術の動向を見ながら、流域下水道それぞれの処理場でどの程度のエネルギーが取り出せるのか、どのような省エネメニューが考えられるかについて調査し、施設の更新タイミングでそれらの技術を導入できないか調査をするという内容である。
 また、50年先の流域下水道を見た場合、エネルギーの関係を最適化していくスマート化を戦略的にどのように進めていくか方針を定めて、当面この先10年間、取組の工程表を流域下水道エネルギープランとして策定するもので、今年度末には策定して公表したいと考えている。
 また、今回の事業では、エネルギーの地消地産、地域貢献にも絡めながら考えていきたい。それから、市町村の行う公共下水道にも参考になるので情報提供していきたい。
 次に、下水熱利用については、最近取り組みを始めたということで公表させて頂いた。
 下水温は大気温に比べて安定しており、冬は温かく、夏は冷たいという特性がある。この温度差の熱エネルギーのことを下水熱と呼んでいる。
 この下水熱をヒートポンプに利用すると、冷暖房費の削減や、あるいは道路や歩道の下に、下水から採熱した配管をすることで融雪やヒートアイランド現象の抑制などのメリットが考えられる。
 今まで民間企業は下水管の中に施設を設置することができなかったものが、下水道法の改正を受け、民間企業にも開放できることとなり参入していただきたいということで手続き制度を定めた。
 今年度、諏訪赤十字病院で先進的に取り組むことになっている。下水熱は、利用しないと捨てられてしまうエネルギーであり、県下に広くPRして流域下水道の下水熱利用を図りたい。
 とかく、下水道は負のイメージがあるが、こういったメリットもあるということをPRし、下水道を再認識していただく機会にしていきたい。
 今後、事業者の皆様が検討しやすいよう、下水道管渠から取り出せる熱量の大きさ、位置等を示したマップを作成し、これを公表し促進につなげたい。
 また、市町村の公共下水においても利用が広がるよう検討材料として導入事例の情報提供をしたい。

平成29年6月定例会 環境産業観光委員会 質疑応答要旨(本郷委員)(産業労働部・労働委員会関係)
現下の経済情勢について

【本郷委員】
 海外景気の動向により、景気に明るさが見えてきたというのが一般論。アベノミクスは全体的には成功の方向にあるが、今後の国際情勢によっては流動性が極めて高い状況にある。現下の日本経済の現状と課題について、マクロ的な視点から伺う。
 また、バブル期を超え、戦後3番目の長さになっているアベノミクス景気が続く中で、日銀松本支店や県の景気動向調査では、長野県経済は「緩やかに回復している」と分析しているが、長野県経済の展望について伺う。

【土屋産業労働部長】
 経済政策、産業政策を有効かつ効率的に進めていく上で、マクロ経済の分析は重要。国、日銀をはじめ、県でも景気動向の調査を行っている他、金融系経済シンクタンク、新聞等においても調査分析が行われているところ。これらをしっかりと拝見し、その奥にあるものを見極めながら、政策・施策を構築し、議会とも議論し進めていくことが長野県の経済にとって望ましい姿と考える。
 現下の経済情勢は、内閣府の月例経済報告によれば、世界経済は「緩やかに回復している」とし、日本経済は「緩やかな回復基調が続いている」としているところ。現在の景気回復基調に何が貢献しているかを見ると、中国におけるスマホの需要の増大を背景にした半導体生産の好調さや、北米における自動車産業の売れ行き好調を受けた関連部品の関係などが挙げられる。いずれにしても海外経済に頼っている現状にあるとみている。好調な海外需要と、それに支えられた製造業における生産拡大が、現在の景気の一番の特徴と考える。
 海外経済に日本、本県経済が依存している以上、海外の状況を注視していく必要があるが、トランプ大統領の動向など、海外経済は不安定な状況にあるとは感じている。
 その中で、足腰の強い長野県経済を築くためにどうしていくかが産業政策を進める上での一番の課題と考えている。成長産業にしっかりと転換し、力を入れていくことによって、高い付加価値を生むことが、足腰をより強くすることにつながるものと感じている。

次世代産業の成長戦略について

【本郷委員】
 総合5か年計画の策定の年であるが、次世代の成長産業分野を長野県としてどのように構築していくかが重要。長野県の次世代を含めた産業の成長戦略について伺う。

【土屋産業労働部長】
 現行のものづくり産業振興戦略プランでは、成長期待分野として、「健康・医療」「環境・エネルギー」「次世代交通」の3点をあげている。その点に傾注して、産業の振興を図っていくべく、航空機産業振興ビジョンを策定し、これからの成長が期待され、高付加価値が見込まれる航空機産業に産学官で取り組んでいるところ。
 総合5か年計画策定にあたっては、長野県全体の稼ぐ力を培っていくことが大事であり、政策の大きな柱にしていかなくてはならないと考えている。
 総合5か年計画の中で、産業政策として目指していくものとして、既存産業をしっかりと育てていくこと、新しい産業分野への進出・創出・誘致をしていくこと、産業人材を育成していくことの3つが大きな目標、柱になると思う。
 その中で、現下の産業施策を進めていく上で、重要なポイント・観点として、AI・IOT・ビッグデータといった第4次産業革命の技術、海外展開、地域を重視した取組、産学官の連携が挙げられる。これらにより、3つの目標を達成していきたい。そのためのより尖った政策を検討しているところ。

イノベーティブな人材について

【本郷委員】
 これからは、イノベーティブな人材を長野県にオーダーしていかなくてはならない。イノベーティブな人材を誘致するにあたり、その課題と対応についてお聞きしたい。
 また、プロ人材を県内に誘致するために、他県との競争に打ち勝ち長野県のポテンシャルを理解し、売り込んでいくためには、営業力が必要であり、そのために東京事務所をはじめとして組織の新しい発想力が必要と考えるがいかが。

【渡辺産業立地・経営支援課長】
 1点目の課題と対応については、補正予算案でお願いしているプロフェッショナル人材がまさに専門人材であり、企業が求めているイノベーティブな人材である。本事業で第6位と一定の成果が上がっているが、これは拠点のメンバーや金融機関とうまく連携した成果と考えている。
 一方、掘り起こした求人は370あるが成約は40と1割を超えた程度である。特に企業のイノベーションを進める生産技術や生産管理の人材を求める企業が約1/3程度ある。製造業が多い長野県の特性であり、このような案件が多い分野に特化した特別なセミナーや商談会を開催していくのが一つの方法と考えている。
 また、いきなり長野県に移住するのはハードルが高いと聞いているので、大企業からの出向という制度も活用して、ミスマッチの解消を図っていきたい。
 2点目の長野県のポテンシャルを活かした売込みについては、それぞれのセクションと連携して進めていく。例えば移住では11年連続日本一などの生活環境、首都圏との近接性、高い技術力などの特徴、強みを仕事だけではなく生活するためのバックグラウンドを一緒に売り込んでいくことが大事である。
 現在40件の誘致の成果があるが、長野県に来ていただいているこの方々の直接の声を活かして売り込むことも一つの取組である。
 移住、観光、農業などのセミナーを東京で開催しているが、他にも人材ビジネス事業者や金融機関、経済団体と定期的な意見交換の場を持っているので、今後ともしっかり連携して、イノベーティブな人材の誘致に努めていきたい。

創業支援について

【本郷委員】
 創業支援について、創業の量だけでなく質を高める取組の必要があると思うが所見を伺う。

【町田創業・サービス産業振興室長】
 県では、日本一創業しやすい県づくりという大きな目標を掲げて創業支援に取り組んできた。その結果、創業件数や創業支援向け制度資金の融資件数は着実に伸びている状況にあるが、創業支援資金の貸付先の業種を見ると飲食業や理美容業などのサービス産業が中心であり、足元の経済には一定の効果があると思うが、次世代産業の育成までには到達していないと実感している。
 創業の質を高めていくということは非常に重要な視点だと思っており、そのためには斬新なアイデアを持つ人材の育成や誘致と、アイデアを実際のビジネスとして活かしていく支援の2つの柱が大事と思っている。
 当室では、先ほど説明した「おためしナガノ」のようなかたちで首都圏のIT人材に拠点を移してもらう取組をしているが、そうした人材を含めて創業を希望する人が持っているビジネスアイデアを実際の創業に結び付けるためには、そういう方々が活動している場は県内各地のコワーキングスペースが中心だと思われるので、コワーキングスペース運営者と商工団体、金融機関、そして大学等の高等教育機関の情報が結び付くようなネットワークが必要だと考えて、今年度新たに「信州創業応援プラットフォーム」を立ち上げた。
 まだ、立ち上げたばかりであるが、このプラットフォームでは、今後長野県が創業を活性化する際に目指すべき分野や関係機関が連携して行う支援のあり方を検討するとともに、情報交換のなかからビジネスシーズと企業ニーズのマッチングができるようなところまで支援の輪が広がるよう努めてまいりたい。

平成29年6月定例会 環境産業観光委員会 質疑応答要旨(本郷委員)(観光部関係)
信州DCについて

【本郷委員】
 今回の信州DCでは、延べ宿泊数を対前年比10%という意欲的な数値を出しているが、目標達成のためにどのような手段を考えているのか。

【塩原観光誘客課長】
 目標の10%増を目指すためには、昨年に比べ61万人増やす必要があり、相当な努力が必要であると認識。
 今回の信州DCのコンセプト「信州で人生が変わる」をベースに、JR東日本、JR東海とも連携しながら同じ方向性で全国に向け広告展開を行っている。
 今回、特別企画として宿泊キャンペーンを実施しているが、7月から9月までのプレミアムフライデーに宿泊いただいた方に抽選で豪華賞品が当たるという企画も追加した。
 また、夏休み中の体験プログラムなどのほか、県民向けにもPRを実施し、県内へ宿泊する呼びかけも行っている。

【本郷委員】
 全市町村に未来につながるレガシーを残したいと言っているが、イメージが分からないので、具体例をいくつか上げてほしい。

【塩原観光誘客課長】
 着地型周遊バスツアーは、各地域、各市町村が主体となって観光資源の掘り起こし、磨き上げ、それをつないで旅行商品化することで地域の稼ぐ仕組みづくりにつながっていくものと考えている。
 また、信州ナビ、多言語コールセンターも旅行者の利便性を高める新たな仕組みとして今後につながるレガシーと考えている。
 おもてなしについては、県民一体となってお客様をお迎えする受け入れ態勢の充実のため取り組んできた「手を振ろう運動」、「花でおもてなし運動」に加えて「信州声かけ運動」を新たにスタートするなど今後も重点的に取り組んでいく。

【本郷委員】
 信州DC成功のための戦略は何か。

【熊谷観光部長】
 県民や事業者と心を一つにすることが重要であると考えている。
 JTBは「日本の旬」を4月から9月まで実施しており、目標を10%増としているほかJRも内部の数字ではあるが大きな目標を掲げている。
 信州キャンペーン実行委員会を構成する133団体みんなが、県内へ足を運んでいただいたお客様をあたたかくお迎えすることなど、一体感を持って一つの目標に取り組んでいくことが最も大切な戦略と考えている。

山岳遭難について

【本郷委員】
 平成28年7月1日に登山安全条例が完全施行され、登山計画書の提出が義務化されて1年が経ったが、実際の届出状況を知りたい。
 また、県の消防防災ヘリコプターの機能が停止している状況において、山岳遭難そのものを減らすという全体としての主眼があると思うが、悲惨な事故を踏まえてどのように山岳遭難を減らしていくか教えて欲しい。

【丸山山岳高原観光課長】
 昨年7月1日から条例が完全施行された以降、FAXや登山ポストなどにおいて、県が直接受け取った登山計画書は、3月までで13万6663件、コンパスなどみなし提出分が1万5299件である。条例施行前の9万5929件と比較すると約1.6倍増えている。
 昨年8~10月に登山計画書の提出についての聞き取り調査を実施し、およそ71%が提出しているとの回答があった。施行前は4割といわれていたが現在は6割程度と増えていて、この間の啓発の成果はあったと思うが、まだ6~7割なのでこれからも届出を高める努力をしなければならない。
 遭難防止対策については、事前の啓発として全国の登山用品店での啓発ポスターの掲示や登山道情報誌への情報掲載、山際・山中での相談員や常駐パトロール隊による直接的な指導を含めて強化していく。登山計画書は遭難時のためだけに出すというより、登山者自身が自分の体力・能力にあった山を選び、装備をしっかり準備するためのものであり、その過程が大切だと考える。提出を増やすだけでなく、事前計画をしっかり立ててもらえるように啓発していきたいと考える。

「銀座NAGANO」の現状と今後のインバウンド対策について

【本郷委員】
 「GINZA SIX(ギンザシックス)」の開設以来、銀座界隈の人の流れが変わってきていると思うが、銀座NAGANOの来場者等への影響をどのように捉えているか。

【熊谷観光部長】
 銀座NAGANOの1日の入場者数は平均1,000名を想定していたが、現在は平均2,200名で推移。ギンザシックスが開設した影響もかなりあり、今まで主に4丁目側(晴海通り側)からの人の流れが、現在はギンザシックス側からの流れに変わっている。
 入場者の増には大きく2つの要素ある。一つは、ギンザシックスは、色々な魅力が詰まった大人のディズニーランド的なショールームのコンプレックスのようなものであり、そこで圧倒され楽しんだ後にお洒落な銀座NAGANOで休憩する人が増えていることである。
 もう一つは、ギンザシックス地下2階にサンクゼールが出店しており、そこで銀座NAGANOの資料を置くなどの連携を図っていることが功を奏しているのではないかと思われる。
 店舗運営は気を抜いた瞬間に衰退するものであり、私たちはいつまでも探求する偉大なる素人軍団の店舗として、常に消費者の感覚を持ちながら運営し、信州の隠れた魅力を発信するとともに、首都圏の感性とマッチさせる姿勢で臨むことが重要と考えている。

【本郷委員】
 銀座を訪れる外国人も多いと聞くが、インバウンドの好機である2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックを見据え、銀座NAGANOの果たす役割も大変大きいと思うが、今後どのように取り組んでいくのか。

【熊谷観光部長】
 外国人客への対策について、本年度はコンシェルジュ機能を強化して英語ができるスタッフを配置し案内ができるようにすることや、大使館との交流会を検討しているところ。
 今後、オリパラに向けた取組として、地元商店街や中央区と協力し、開催期間中に選手村にブース出店をしたり、中央通りでの他県アンテナショップと連携した全国物産展のような催事ができないか相談しているところ。

平成 29 年2月定例会 総務企画警察委員会 本郷一彦委員 質疑応答概要
消防防災ヘリコプターの墜落事故について

【本郷委員】
 この度の防災ヘリの事故について、お亡くなりになられた方々に対し哀悼の意を表すると同時に、9人が無言の帰還となったわけであるが、御遺族の皆様に心からお悔やみを申し上げたいと思う次第である。また、警察においては、極めて迅速な対応をされており、なお一層、正確な原因究明について御努力をいただくことをまずお願い申し上げる次第である。

陸上自衛隊との共同訓練について

【本郷委員】
長野県警察運営指針について資料をいただいた。平成29年の重点は6つあるわけであるが、それぞれ非常に重要な問題であり、警察行政が極めて多岐にわたっており、約4000名の警察官の大変な努力には、まず敬意を表したいと思っている。
 また、刑法犯の認知件数も減少傾向にあり、検挙率も尾﨑本部長の下、上昇傾向にあって、さらに特殊詐欺にあっても減少傾向ということで、主要3項目について立派な実績を上げていることに対しても、敬意を表したいと思っている次第である。
 ただし、文明の大変な進化の中で、人間の価値観がずいぶん殺伐としてきており、「今だけ、金だけ、自分だけ」ということが、一般社会の中において水面下で内在化しているわけであり、これから警察の果たすべき役割は情報化時代、サイバーの問題等を含めて多岐にわたるので、一層、精励を願いたいと思う次第である。
 メディアでも大きく取り上げられた陸上自衛隊との共同訓練について質問したいと思う。本定例会で尾﨑警察本部長の提出議案説明にもあったが、県警は平成29年の運営重点6項目の一つとして、「テロ、大規模災害等危険管理対策の推進」を挙げており、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催に向け、各種警備対策を途切れなく推進すると明言されたわけである。本年2月、県警は松本に拠点を置く、陸上自衛隊第13普通科連隊と現地協定に基づく共同実動訓練を実施したことが報じられているが、この訓練の概要と現地協定についてまずお伺いする。

(大川警備部首席参事官兼警備第二課長)
 陸上自衛隊との共同訓練は、今年で8回目となる。今回は、強力な殺傷力を有する武器を所持した武装工作員による攻撃に対し、警察と自衛隊が協力して対処できるよう、双方の情報を共有するための現地調整所の設置、自衛隊車両を目的地まで誘導する緊急輸送、共同検問、工作員の制圧・逮捕などの実戦的訓練を行ったところである。
 こうした訓練は、陸上自衛隊が自衛隊法の下で治安出動した際の、警察との連携強化と役割確認等のために行うものであって、昭和29年に国家公安委員長と防衛庁長官、現在の防衛大臣との間で締結され、平成12年に改正された治安協定、平成14年4月26日に長野県警察本部長と陸上自衛隊第12旅団長との間で締結した「治安出動の際における治安の維持に関する現地協定」に基づいて行っているものである。
 この現地協定の内容については、陸上自衛隊第12旅団が治安出動を命ぜられた場合、県内において県警察と第12旅団が連携して任務を遂行するために、出動時の手続き、任務分担等について必要な事項を定めているものである。警察では、今後も情勢を踏まえつつ、実戦的訓練を継続してまいりたいと考えている。

【本郷委員】
 歴史的な経過も踏まえて、第12旅団との連携プレーについて非常に丁寧な説明があった。テロとは直接関係はないが、総合的な意味で第13普通科連隊第12旅団は、極めて機動力を持っているので、世界的に非対象的紛争というのが起きているわけであり、フットワークのよい警察と、また機動力のある自衛隊が共同でいくことは日本の治安にとって極めて重要であるので、一層の精励を願いたい。

テロ対策について

【本郷委員】
 国防を任とする自衛隊と国内治安の維持を任とする警察がテロを想定した上で、連携して訓練を行い、有事の体制を構築しておくことは極めて重要である。我が国の統治機構は、一般行政、警察行政、そして防衛省と三位一体となってそれぞれ役割を果たしているわけであるが、この訓練は県警の運営重点に沿った取組と、私は拝察するが、あらゆる事態を想定して対応を迫られる警察としては、今後のことであるが、テロ対策に万全を期するために今後どのような取組を更に行っていくのか、また、実戦訓練を行う上で、表れてきたこれからの課題についてお伺いする。

(大川警備部首席参事官兼警備第二課長)
 テロ対策については、委員御指摘のとおり、昨年もヨーロッパ、中東等において、イスラム過激派による無差別テロが続発している。今年に入ってからも、パキスタンなどにおいて、イスラム国が犯行を主張する自爆テロが発生しており、国際テロ情勢は予断を許さない状況にある。警察では、これまでもテロの未然防止のため、入管あるいは税関と緊密に連携を図り、入国阻止対策を講じるとともに、国内において爆発物の材料対策、サイバーテロ対策、重要施設、公共施設の警戒警備など、諸対策を推進してきている。
 また、大規模集客施設や新幹線、駅等において、関係機関と共に実戦的訓練を重ねてきているところである。課題としては、近年、インターネットの普及や技術の進捗等により、物の入手や製造が簡単にできるということで、また、ドローンのような小型無人機が安価に入手できるといったことがあり、これらが犯罪者に悪用されかねない、あらたな危険要因を生じていると承知している。
 県警察としては、こうした情勢を踏まえ、先見性を持って、情報収集に努めるほか、実戦的訓練を積み重ねて、部隊の対処能力の向上を図るとともに、多くの県民の方々にテロ対策についての関心を寄せていただくとともに、関係機関の皆様との連携を深化させ、テロの未然防止を図ってまいりたいと考えている。

【本郷委員】
 アフガンからトルコに至る一帯のISの問題、ヨーロッパ、イギリス等、アメリカ大陸、極東アジアの最近の極めて流動的な動きを見たときに、安全な警察行政の力によって、県民・国民の安全が担保されているわけであるが、何が起きてもおかしくない時代である。また、テロに対するイノベーション、テクノロジーの進化によって、いろいろなことを想定しなければならないので、なお一層慎重にお願いしたい。

警察官の増員と組織改正等について

【本郷委員】
 総務企画警察委員会においては、平成27年、28年と2年連続で警察官の増員に関して、警察庁へ陳情を行っているところである。平成29年度、本県には15名の増員が認められ、本定例会において、「長野県地方警察職員定数条例の一部を改正する条例案」が上程されているところである。本件増員を受けて、まず当県の警察官一人当たりの負担人口や、その全国順位等について確認する。
 警察の業務は、最前線の24時間体制の現場が中心であり、マンパワーによるところ、高い士気と秩序が重要な激務である。大幅な警察官の増員も認められない現状においては、限られた人的資源を常に治安情勢に的確かつ柔軟に対応して配置していくことが大変重要であり、一人ひとりの警察官の負担は私たちの想像を絶するものがあると思う。また、全国で唯一となる山岳安全対策課を平成27年3月に設置、全国植樹祭等大規模警備に備えて警衛対策課を設置、これは28年12月に廃止されているが、このように極めて有機的に組織を変化させて実務に対応してきた経過があるわけで、本当に御苦労である。
 そうした意味で、人事異動の時期を迎えているわけであるが、昨今の治安情勢を鑑みて、平成29年度の組織改正や人員配置等のポイントについてお伺いする。

(油井警務部首席参事官兼警務課長)
 まず増員については、昨年委員の皆様には、警察庁まで陳情に出向いていただき、御礼を申し上げる。お陰様で昨年12月に15人増員の内示をいただいて、本議会において定数条例の改正を御審議いただいているところである。この増員を認めていただければ、警察官の数は、今現在3472名であるが、3487名となり、警察官一人当たりの負担人口は、現在616人のところ613人になる。
 全国的な位置付けで申し上げると、負担の高い順番から、現在第4位ということであるが、これが全国第5位ということで若干緩和されるということになる。これも委員の皆様方のお力添えの賜であり、改めて感謝申し上げる。今後の増員の動きは、今のところ承知していないが、国の動向を見極めつつ、また、引き続き、働き掛けをしてまいりたいと考えているので、引き続きよろしくお願いする。
 組織改正については、ただいま話があったが、昨年大規模警備等が終了し、暫定的に設置していた警衛対策課を12月に廃止している。29年度の組織改正では、部署の改廃などの大きな改正はないが、現下の課題を踏まえ、所要の改正を行う計画をしているところである。
 主なものとしては、改正道路交通法の施行に伴い、高齢運転者対策の強化に的確に対応するため、運転免許本部に「高齢運転者対策係」を新設したいと考えている。また、高齢者の方が相変わらず特殊詐欺の被害に遭っているという現状を鑑み、現在特殊詐欺抑止対策室の室長に職員を充てているが、これを振り替えて、警察官の警視を充てることとしている。加えて、高齢者の安全・安心について、組織横断的に共通認識を持って体系的に推進していく必要があるため、警務課に「高齢者支援統括官」というポストを新設して、調整させていくことを考えている。
 そして、訪日外国人の安全・安心を確保する観点から、教養課に「通訳センター」を設置して、人材の育成とか、県等関係機関との連携を強化していく。加えて、サイバー犯罪も問題となっている。人材の確保や、民間との連携の強化の観点から、専従員の増強配置を考えている。
 主なものは以上であるが、今後とも県内の治安情勢等を見極めつつ、限られた人的資源の的確、柔軟な配置を図ってまいりたいと考えている。

平成 29 年2月定例会 総務企画委員会 本郷一彦委員 質疑応答概要
29年度当初予算について

【本郷委員】
 平成29年度と28年度の当初予算を比べてみると、歳入は、法人関係税等の増加により県税は若干増加するものの、地方交付税が約59億円の減少、主要一般財源総額では約19億円減少する見通しとなっている。他方、歳出は、義務的経費である社会保障関係費が25億円増加するなど、厳しい状況が続いている。こうした中で、しあわせ信州創造プランの総仕上げの年であり、その目標を完成度の高いものにしなければならない。平成29年度当初予算において、どういう理念を持って、何に力を入れて当初予算を構築したのか。

(岡地財政課長)
 予算編成においては、地方財政をとりまく環境が厳しい中、メリハリのある予算となるよう、また、県民の皆様から頂いた貴重な税金であるということを念頭において、効果的な予算となるよう取り組んできた。予算編成方針において、「人口減少対策」や「地域経済の活性化」など、施策展開の方向性を明記し、重点的に予算を配分するとともに、部局横断の視点で事業を構築した。また、予算案についても、5つの骨太の重点テーマで取りまとめをし、県民の皆様に分かり易くお示しできるよう取り組んだところ。予算総額については減少したものの、しあわせ信州創造プランに掲げた目標の達成や信州創生に向けた取組はもとより、社会保障関係費、長野県立大学などの施設整備、都市緑化信州フェア開催に向けた都市公園施設を含む公共事業などの社会資本整備にも、適切に予算を計上させて頂いたと考えている。他方で、財政の健全化、プライマリーバランスの黒字を維持し、財政規律も保ちながら予算を編成できたと考えている。

【本郷委員】
 プライマリーバランスも大切だが、機首が上向きつつある中、大胆な財政論をもって、しっかりと取り組んでもらいたい。

松本空港の国際化について

【本郷委員】
 「信州まつもと空港の発展・国際化に向けた取組方針」の策定から8か月、松本空港利活用・国際化推進室の設置から3か月経ったが、現在の状況や今後の見通し、また課題について伺いたい。

(中村松本空港利活用・国際化推進室長)
 取組方針では、今年度と来年度を「集中・具現化期間」と位置づけており、まさに「テイクオフ」できるよう取り組んできたところ。 取組方針の中では、取組の柱の1つとして空港の国際化があり、これまで国際チャーター便の誘致に取り組んできた。今年度内の就航は難しい状況だが、新年度早々に就航が決定するよう取り組んでまいりたい。国内線については路線の拡充に向けて既存路線の利用拡大が必要であり、利用率が低迷する冬期間の利用促進を図るため、FDA定期便のPRに取り組んできたところ。2月末までの空港利用者は11万人を超えており、今年度の目標である12万人が達成できる見込み。3月26日以降の夏ダイヤにおいても福岡線の複便と大阪線の夏便が運航継続することとなっており、来年度の利用者数13万人の目標達成に向けて、更に取組を進めてまいりたい。
 今後の見通しだが、国際チャーター便の就航誘致が最大の課題と考えており、CIQといわれる税関、出入国管理、検疫といった国の機関との調整も進める必要がある。また、国際チャーター便が多く就航するようになれば、駐機場の拡張、国際線ターミナルの建設、駐車場の増設も課題となってくるので、進捗に合わせて取り組んでまいりたい。また、国内線は空港の基盤であり、乗継によるインバウンド需要の拡大も見込まれることから、これについてもしっかりと取り組む。賑わいの拠点としては、世界には、映画館、美術館、プール、ゴルフ場、図書館などユニークな設備を持つ空港があり、日本国内でも新千歳空港には温泉旅館が併設され、単に空港を利用する以外の方々も多く来訪しているようである。松本空港については、信州スカイパークと一体的な活用を図ることとしており、平成31年度には「都市緑化フェア」も開催されることから、多くの皆さんに足を運んでいただけるような空港を目指してまいりたい。

【本郷委員】
 松本市は、松本城を中心とした街づくりで多くの人が訪れており、評価も高い。一方、南の拠点としては、単に松本空港があるというだけでは不十分で、国際会議場やホテルを含めた複合的な賑わいの拠点となる必要がある。二眼レフで松本の都市戦略を考えるべきであり、その点も視野に入れながら、松本空港を高い次元の一大拠点とするよう取り組んでほしい。

地域振興局長の側面的支援について

【本郷委員】
 提案説明では地域重視の県政を具現化したものということで、評価する。局長はトライセクターリーダーとして、地域・現場に積極的に出向き県民と交流することを求めている。こうした理念を具体化するには、大きな期待があるが、県行政として実体的に稼働するには、それなりの時間がかかると思う。着実に新たな一歩を踏み出すことが重要と考える。企画振興部は地域振興局の取組を側面的に支援することとなっているが、どのような心構えで役割を果たしていくのか。

(藤澤地域振興課長)
 期待が高まっているので、今回の組織改正が当初の趣旨に叶ったように大きな成果をあげられるように支援していく。地域振興局が取り組む重要な課題解決や地域振興については、本庁も一体となって支援していくことになっている。地域振興課はサポート窓口として各部局との連携が円滑に進むようにしっかりと連絡調整を行っていく。具体的には、地域振興局が抱える課題を本庁部局と共有するため、情報提供をする。また、本庁部局が把握した地域の情報や要望も地域振興局へつなぎ、双方向での情報共有を図ってまいる。地域振興局の施策の立案・実行、平成30年度からの予算要求において、特に複数の部局が絡む場合は、関係部局との連絡調整が重要になってくるので、仕組みづくりも含め、調整が円滑に進むようにサポートしてまいる。地域振興局の主な財源となる地域振興推進費や元気づくり支援金があるが、その制度を所管しているので、意見や要望を聞きながら趣旨に添った仕組みになるように、あり方についても検討してまいる。

【本郷委員】
 何年か前に他県を視察した。印象としては形骸化していた。長野県においては絶対に成功させなければならない。全庁をあげて最前線の地域振興局がいい形でテイクオフできるように努力いただきたい。

次期総合5か年計画について

【本郷委員】
 日本内外の情勢が一層混沌とし、全く違った時代が来る中で、的確に社会の動きを捉え、長野県としての方向性を誤らないように持っていく責任がある。事務方として、次期総合5か年計画はどのような理念と戦略のもとに策定するのか。

(小岩企画振興部長)
 現行の総合5か年計画や信州創生戦略で掲げた基本的な方向性のうち、継承すべきところは継承し、その上で、県民の意見を聞きながら、夢や希望を結集したものにしていきたい。その中で、次の3点について留意しながら進めていきたい。まず、それぞれの部局の知恵を出し合い、結集するため、庁内議論を活発に行いたい。また、10年、20年後をどうするかを考えた上で、そのうちの5年間と考えた策定したい。さらに、県内外の人や企業などが、長野県に目を向けてくれるようなメッセージ性のあるものにしたい。

東京一極集中について

【本郷委員】
 東京は政治、行政、司法、金融、マスコミなどすべてが集中する世界でも稀な状況にある。また、東京圏1都3県だけで11万7868人が転入超過になっており、大学進学で県外に出た4割しか戻ってこないという悪循環が生じている。東京一極集中についての所感を伺いたい。

(小岩企画振興部長)
 交通ネットワークが発展し、より魅力のある所に人が集まり、人がさらに人を呼ぶなど、東京一極集中には、それなりの原因があった。東京一極集中の国全体の大きなテーマは、東京以外に極がないこと。個人の価値観も変わり、リニアや信州まつもと空港など交通ネットワークも変わる中で、長野県には新たな極になりうるチャンスもある。また、大阪や名古屋など、東京以外の極となりうる都市といかに関わるかを考えていくことが重要である。

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