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コラム(116) 2017年08月
次なる時代に政治は何をすべきか
 現代政治は本質的な歴史的転換期を迎えております。そうした中、グローバリズムが現代世界の潮流となりつつありますが、そのグローバリズムもオールドグローバリズム、アンチグローバリズム、ネオグローバリズムに分別されるとの評論が多いと感じます。ソビエトユニオンが崩壊し、イデオロギー論争が喪失しつつある中、グローバリズム対ナショナリズムの時代の入り口にさしかかっております。
 現代社会にあって経済の基本はどのようにIOT社会が進化しようとも、ものづくりに他なりません。国際金融資本によるお金からお金を生むシステムは結局の所、想像以上の格差社会が本家の米国でも現実化し中西部をはじめ米国各地で、ものづくりは急速な衰微傾向であり、新大統領の誕生も健全に汗を流す中間層の反乱によるものとの指摘が普遍化しつつあります。
 日本は歴史的にも匠の技を基本とした哲学の上に、それらを基盤とした今日の世界を代表する成熟経済国家となりました。人口減少は各分野とも共通の課題でありますが、ものづくりの視点ではAI・ロボット・ICT社会の進化によって次世代産業への展望は開かれる可能性はありますが、理念はあくまでも心豊かな人間復権のための経済戦略でなくてはなりません。いずれにしても生産性向上のための人材の育成は基本中の基本であり、教育も含め新しい時代は真の人間の創造性が問われております。そのために行政・経済界は工業フェアをはじめ、各種イベントを企画し、小中学生をはじめ世代を超えた認識が広まることは極めて重要なことであります。
 一方、日本へのインバウンドは2030年には6000万人と推定される中、その為のハード・ソフト対応は時間との勝負に他なりません。インバウンドはフランスが8000万人で先進国トップでありますが、急速に日本の文化・伝統・歴史は高い評価を得ており、リピーターが続出すると思われます。地元の各種遺産、北アルプス、まちづくり、おもてなし、気配り、目配りは世界水準の中でも極めて高いものにする必要があります。
 社会において最も強い規制力を持つ政治の安定なくして経済の安定、成長は困難であり、迫りくる超高齢化社会、年金、医療、介護、子育てのカテゴリーを担保すべく現代政治は革新的発想力を持って新しい時代の人間性に富んだ持続可能な経済成長のビジョンを造形することが政治家の最大なる責務と自分自身のテーマとして自覚しております。
長野県議会議員
自由民主党県議団
団長 本郷一彦

コラム(115) 2017年07月
社会保障制度における医療体制への取り組みについて
 今日の医療を取り巻く環境は少子高齢化に伴う問題が大きくのしかかってきております。とりわけ団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になる2025年に向けては、認知症への対応、家族の介護力に問題が出る単身世帯の増加、高齢者夫婦世帯の増加に如何に対応していくか、時間がない中で早急に準備を進めなければなりません。
 一方マクロの視点では、社会保障費の増加は国の一般会計歳出の約95%を占めており、財政上の制約が今まで以上に大きな課題になってくると予測されます。
 また平成30年度は6年に1度の介護報酬と診療報酬の同時改定の年でもあります。医療介護総合確保方針をはじめ、県の第7次保健医療計画の策定、医療保険制度の改革など、これからの医療提供体制にとって極めて重要な時期を迎えていると認識しております。
 地域に暮らす一人一人が安心して生活する上で、医療提供体制や介護体制の構築は何にも増して重要であります。医療・介護・予防・住まい・生活支援が地域の特性に応じて、包括的に整備する上では多くの関係者の協同が必要となりますが、その中でもかかりつけ医の皆様の役割は、重要な位置づけと思われます。
 世界でもトップクラスを走る超高齢社会日本は、社会保障制度の適正な堅持と持続可能をたらしめるべく、政治の最優先課題と思えてなりません。
 私も県議会において、社会保障制度議員連盟の会長の立場から今後とも県民の皆様一人一人の安全安心確保のため、全力を傾注する所存であります。
長野県議会議員
自由民主党県議団
団長 本郷一彦

コラム(114) 2017年06月
次なる時代の自動車産業の課題について
 日本経済にとって、自動車産業は言うまでもなく最大なる基幹産業であり、人口知能・IOT時代の集約的業界になることは極めて当然と思われます。私達が思っている以上にイノベーションのスピードは早く、世界的視点から見れば自動車市場のNo1は現在中国であります。
 昨年、トヨタはフォルクスワーゲン社に1位の座を取られ、その主要因が中国市場のシェアにあったと言われております。先般上海で国際自動車ショーが開幕され、最も注目されたのが電気自動車(EV)だと言われております。
 中国では2018年からEVの現地生産が法的に規制され、中国におけるEVのマーケット競争が各国メーカーの主要テーマとなっております。
 フォルクスワーゲンは中国で首位の立場にあり、全社のEVの60%を中国で販売するとも指摘されております。トヨタ・日産・ホンダ・GM・フォードもこの戦略を認識した上で、将来の自動車産業の展望は中国市場と位置づけ、熾烈な販売競争が予測されます。
 中国政府は排ガス対応に重点を置き、とりわけPM2.5問題も含め、環境問題を重要政策と捉える中、一層強い規制強化が予測されます。
 ハイブリットにおいては、世界市場をリードしてきた日本がEVに対し、どのような戦略を造形できるのか日本経済の柱である視点からも、欧米のイノベーションを越えるEV車の一日も早い実現を強く期待致します。
長野県議会議員
自由民主党県議団
団長 本郷一彦

コラム(113) 2017年05月
混迷を深める国際情勢
 米軍は4月7日、日本時間9時40分シリアの空軍基地に59発の巡航ミサイル「トマホーク」を発射しました。この根拠はシリアのアサド政権が化学兵器サリンを使用したことを断定したことからと推測されます。ロシアの地下鉄テロ、エジプトやスウェーデンでのテロ、北朝鮮の弾道ミサイル発射など、連続して予測不可能な事態が発生し、国際情勢は次なるステージに入ったと思われます。更にトランプ大統領と習近平国家主席の会談中でのシリア攻撃は、世界の情勢が急速に緊迫してきたという証左であります。
 米露・米中・日米という3つの軸によって現在の国際秩序が一定の方向性が見えかかったこの時に起きたシリア攻撃は根本的にその信頼の再構築を迫られております。米露の国防総者及び国務省ともに専門集団スタッフが充実していない現在、戦略性に富んだ判断に至らずにシリアへのコミットになった感じがしてなりません。イラクの時もそうでしたが、米国の攻撃パターンは国連安全保障理事間のプロセスを経ずとしてコミットする例が多く、同盟国に常に分断を生じております。加えて北朝鮮情勢の緊張感は近年にないものであり、トランプ大統領の判断により空母カールビンソン及びイージス艦、原子力潜水艦等を朝鮮半島に向かわせております。これを受けて日本においても国家安全保障会議(NSC)が開催され、多くの場合を想定した対応策を協議しており、とりわけ総理は衆議院外交防衛委員会において、サリンをミサイルの弾頭に付け着弾させる能力を既に保存している可能性を指摘しております。
 日米同盟や北朝鮮の動向、日露関係も含め、日本の今後の進路は新しい局面に向かいつつあります。
 更に中露の接近も予測されますし、北朝鮮への抑止力という判断の一方、一層核ミサイル開発にアクセルを踏むことも考えられます。いずれにしても戦後72年の世界紛争の原因は多層的であり、真実に遠いものが多かったことも事実であります。歴史とは勝者が作ったものと良く指摘されますが、情報戦、複合的な世界情勢に対し日本は専守防衛を基本中の基本理念として冷静に対応し、積極的平和主義のもと真に平和な各国関係を構築すべく、その指導的役割を果敢に果たすべきと思えてなりません。
長野県議会議員
自由民主党県議団
団長 本郷一彦

コラム(112) 2017年04月
近現代史の中にあっての政治の責務
 流動化、多極化する国際社会にあって、改めて国家と資本主義について歴史的考察する必要があります。従って産業社会の歴史を俯瞰すれば、16世紀から18世紀の重商主義、18世紀末から19世紀半ばの自由主義、19世紀末から20世紀初頭の金融資本を中心とする植民地権益拡大が先進国の普遍的価値であり、その間1917年のロシア革命による社会主義体制の確立から約70年を経て、1989年11月のベルリンの壁崩壊、1991年のソ連解体を経験して現在の新自由主義によるグローバル時代に至っております。現在の状況をポストモダンとの表現もありますが、いずれにしても格差拡大が最大なる世界的な政治問題となっており、あのアメリカでさえもトランプ大統領の支持層の中心が白人の中間層であり、その所得が一向に上昇しないのがその証左であります。
 近代国家の歴史は、ナショナリズムとポピュリズムが常に内在化しており、現在の議会政治システムは国民は国家の一員として明確化され、国家とは国民国家(ネイションステイト)と定義付けできます。
 近現代史は、永い人類史の中でも極めて新しい概念であり、産業革命と国民国家という基本構造のもと、英国の産業革命からスタートしパックスブリタニカへと向かいました。やや遅れてフランス革命が起こり、とりわけネイションステイト(国民国家)がフランスにおいてスタートしました。国家は領土・国民・主権がその3要素であり、16世紀までは国家という概念は無かったのであります。生産技術体系を変えた産業革命と国民国家という新しい発想力を持ったヨーロッパが、近代合理主義のもと近代の主役となり、その最初のスターがナポレオンと言えます。彼の功績は、自由・平等・友愛の理念のもと、市場経済の発展のために近代的所有権の民法典の整備であります。
 いずれにしても現代社会は、アメリカファーストと自由貿易という2つの理念をいかに調整するか、先のG20においても結論は曖昧なものとなりました。保護主義という内向きの流れに対し、世界はどのような英知を発揮するのか、まさに大きなパラダイムシフトの中、向かうべき進路について本質的岐路に立たされております。
 現代社会は従来の左右対立から富裕層対庶民という新しい政治の対立軸が浮上し、政治はまさにポピュリズムを含め最大なる危機の渦中にあります。国政・地方政治に関わらず、私達は今このような激しい歴史の渦を深く自覚し、真に国民の為の新しい社会像の造形に向けて全力を傾注することこそが国を想い故郷を愛する政治家の最重要責務に他なりません。
長野県議会議員
自由民主党県議団
団長 本郷一彦

コラム(111) 2017年03月
平成29年度予算案の概要
 平成29年度は、しあわせ信州創造プラン(5ヶ年計画)の最終の年でもあり、その高い完成度を目指すとともに次なる5ヶ年計画が一層アップグレードするための5つの重点施策の方針が提示されました。
 その1は、「人口減少対策」、2地域経済の活性化、3多様な働き方、暮らし方の創造、4個性豊かな地域づくり、5安全安心な社会の実現であり、総額8625億9848万5000円です。
 1の主要な考え方は、長野県創生を担う人材の育成と、未来をリードする子供達が「郷学郷就」の理念をスタートさせ、その環境整備を柱としています。更に若い世代の結婚・子育ての為の条件整備も一層重点的に政策に反映させます。
 2については、先の人口減少対策とも連動いたしますが、長野県の産業イノベーションを実現し、雇用の安定や次世代産業の育成、その為の真の長野県の独自性ある地消地産に基づく経済構造の確立であります。
 3については、21世紀の新たなる社会像をイメージし、新しい価値観に基づく柔軟な働きかたや女性、高齢者への活躍のステージを造形することであります。
 4については、地方創生の国家戦略でもある個性豊かな地域づくりに他なりません。いかに人口減少が進んでも最重要テーマが地域コミュニティの醸成であります。新しい発想力によって、共同体の確立が成熟した長野県の創造に繋がります。
 5については、広い意味でのリスクマネジメントであり、災害・犯罪に対応できるシステムの確立であり、テロを含め流動化する国際社会も視野に入れた行政の最重要テーマであります。
 いずれにしても、これらを実現する為には県行政が新たなる行政経営理念のもと、真に県民の為の行政を成立させることであります。法治国家日本における行政の規制力は圧倒的に強く、時代に対応した新たなる理念が求められており、それらをチェック、議決権を有する議会はそれ以上の高い見識と政治哲学を持って、真の政治行為の実践は行政権以上に大切な視点に思えてなりません。
長野県議会議員
自由民主党県議団
団長 本郷一彦

コラム(110) 2017年02月
激動の2017年に向けて
 本年の最大の課題は、トランプ氏の大統領就任に他ならない。戦後世界の安定に積極的にコミットし、民主主義・自由経済を基本理念とした戦略が世界からその普遍性が評価され、今日に至っている。
 しかし、歴史的転換期と言われる本年の主要因は、なんといってもトランプ大統領の就任である。米国の現況は格差社会・移民の増大・保護主義が深く内在し、その解決のため各分野におけるトランプ氏の発言は世界の戦後秩序に本質的変容をもたらす可能性を否定できない。とりわけ米ロ関係・米中関係・米日関係に対し、どのような具体的施策を提示してくるのか、まさに未知の領域に入ったとも言える。
 中国の挑戦的と言える姿勢は、地政学上の緊張は一層増すだろうしISによるテロは増加の一途である。米国内の人口比はいずれ白人が50%を切り、次にヒスパニック、黒人、アジア系と続く。内憂外患の米国が本気で米国第1主義に進むとなれば、国際社会の混迷と多極化は一層深刻なものになる。
 今後予測されるFRBの利上げの連続性、TPP離脱具体化に伴う貿易戦争の激化、オバマケア撤廃による低所得層の不安増加、大幅な減税と大型景気対策等、難問山積である。
 一方中国は、一党独裁の中国式統治を益々強め国家が民意をコントロールするという私達の理念とは真逆の価値観は果たして21世紀に持続可能であろうか。トランプ氏が台湾寄りの姿勢が明確になったことで、北東アジア情勢は、一層混迷を深める。いずれにしても日本は安倍総理の積極的平和主義を柱に真に平和を求める外交が評価される中、独立自尊の精神を基軸に国際社会で果たすべき役割は益々増加するものと思われる。
長野県議会議員
自由民主党県議団
団長 本郷一彦

コラム(109) 2017年01月
未知の領域と予測される2017年
 激動の2017年は、歴史の大きな転換期と予測され、国際情勢は未知の領域に入るとおもわれます。とりわけ急速なグローバリズムの反動として、ナショナリズムが台頭し多極化する中、日本政治の舵取りも一層高度なる主体性が求められます。そのような俯瞰的視点を踏まえ、長野県はしあわせ信州創造プランが最後の仕上げの年でもあり、また来年からの5ヵ年計画策定の1年間でもあり、政治の主要テーマは中間層の拡大である以上、格差社会が指摘される昨今、極めて重要な節目に当たります。
 人口減少と超高齢化社会、中央と地方の格差、社会保障制度と経済成長の両立といった重要課題に対し、政治の責務は重く政府与党自由民主党は政権政党として、国民に納得いく政策構想の提示が求められております。成熟国家日本は各般に渡り、世界200ヶ国の中でも高い質感を持った社会を実現しておりますが、繊細な文化力や永きに渡る歴史・重厚な伝統・優れた統治機構・イノベーションに与えられた経済力・雇用環境・治安体制・高い倫理観・教育水準・医療介護システム等、世界でも比類なき国家社会でありますが、同時に21世紀に対応した新しい社会像の造形が今ほど求められている時はありません。
 地元松本市はそうした意味で25万都市として日本の中でも良質な地方都市として注目され、商工業・農業・教育・医療・文化・芸術・スポーツ・地域づくり・子育て等を軸に県下を代表する都市であります。
 本年私は、信州まつもと空港の国際化を軸に三才山トンネルの無料化、アルウィンの改修、国道143号青木トンネルの着工、上高地の川床上昇への対策、中部縦貫道の実現、松本城の世界遺産の指定、各種社会資本の充実等、山積するテーマの解決に向けて県政の窓を通して緊張感を持って全力を傾注致します。
 平成29年が皆様方にとりまして、希望の持てる年になることを心から祈念致し、念頭にあたってのご挨拶と致します。
長野県議会議員
自由民主党県議団
団長 本郷一彦

コラム(108) 2016年12月
地方財政計画上の課題と平成29年度予算について
 財務省は10月27日に開催した財政制度等審議会で、平成19年度から25年度までの間においては、地方財政計画額が実際の決算額を6千億円から2兆円程度上回っているとの試算結果を提示した上で、地方財政計画の見直し、地方交付税の抑制を求めました。
 地方財政計画と実際の決算額との乖離については、従前から、ことある度に財務当局が指摘しているところですが、地方税収というものは、そもそも、長期的に見れば「上振れ」も「下振れ」もあるのが当たり前のことであり、この度の財務当局による「地方財政計画に反映されていない地方税収の上振れ分」といった指摘について、私は、極めて不当なものだと思っており、しっかりと反論すべきであると思っております。
 しかしながら、その一方で、財務当局による「余剰金を有効な歳出とせず財政調整基金などに積み立てている」との主張もあり、その点については、国側の主張も一部理解できます。
 従って一定程度の積立金を保有すること、それ自体はリスク管理として当然のことと理解していますが、敢えて事業を抑制するなどして、剰余金を多額に発生させて、積立金に回すといったようなことはあってはならないと思っております。
いずれにしても、「しあわせ信州創造プラン」の初年度である平成25年度から昨年度までの3カ年度で、340億円であった本県の財政調整基金と地域活性化基金の残高が530億円へと200億円程度増加しております。
 私は、29年度予算は、ここ何年かの予算の中で最も重要な予算になると考えています。29年度予算は、「しあわせ信州創造プラン」の総仕上げのための予算であり、この5カ年計画の中で仕上げなければならないものについては、29年度においてしっかりとやり切っていただき、真の県民のための積極財政の考えの下、次期計画に向けて伸ばさなければならないものについては更に伸ばさなければならないと考えております。
 要は、29年度予算は、使うべき財源はしっかりと活用する予算とすべきと考えます。
つぎに、来年4月に実施を予定している現地機関の見直しに関連して、29年度の予算編成について述べます。
私は、この度の現地機関の見直しについて、9月定例会の総務企画委員会において、「財政的な裏付けがなければ単なる精神論になってしまう」と指摘しました。
先に公表された「29年度当初予算編成方針」では、「地域振興局長がリーダーシップを発揮して執行する予算を確保・充実する。」とのことであり、そうした方向性が示されたことは大変に意義があると、評価しております。
 これまでの地方事務所一所当たり50万円の所長総合調整推進費を一所当たり1千万円程度(総額1億円)に増額するとのことでありますが、当然それだけでは、極めて限定的な効果に過ぎないことは言うまでもありませんが、いずれにしても新しいスタートの年として評価致します。
 最終的には現地機関の予算要求権の話になると思いますが、当面、地域振興局に予算要求権は付与しないにしても、地域に関する予算の執行は、できるだけ現地機関(地域振興局)に任せるべきであり、予算編成の段階で、そうした執行のあり方についてもきちんと議論していただき、今後、地域振興局の機能が十分に発揮できるような財政的裏付けを財政当局に強く要望致します。
長野県議会議員
自由民主党県議団
団長 本郷一彦

コラム(107) 2016年11月
都政・地方自治の役割について
 地方創生が政府の主要戦略にも関わらず、連日都政問題が小池知事の発信力もあり、都知事に国民的注目が集中する中、都知事と議会の位置づけにつき基本的な部分について考察致しました。
 政治・経済の中心が東京首都圏に集中し、GDPの視点からは東京は世界の中で10位とも言われ、同時に国税収入の40%という実力であります。17万人の職員(警察・消防・学校職員含む)を有し、第2の政府とも指摘され、加えて東京の歴史的地勢的優位性、各分野の中枢機能の集積、明治以来の中央集権システムの継続性等、多くの恵まれた基盤整備の上に成り立っております。
 大都会1300万人の代表者ということもあり、東京は多才な人材を輩出しております。都知事は都を代表する政治家であることはもとより、巨大な官僚システムや比類なき豊かな財政を執行する経営的手腕が最も重要な役割でありますが、都知事は全国自治体のフロントランナーとしての位置づけにあり、総理に次ぐ外交・皇室対応も他の知事とは次元の違う重要な立場を有しております。
 12兆円という予算額はスウェーデンと同クラスであり、議員内閣制の総理とは違い、大統領制である都知事への権限の一極集中は極めて高く、よって健全なる強いリーダーシップの資質が問われると伴に、その責務は想像以上のものであります。加えて議会への招集権、解散権、予算、条例の提出権、職員の任免権、行政執行権、課税徴収権、専決処分等、重要な権限を持っております。
 一元代表制の国とは違い、日本の自治制度は二元代表制であり、執行機関と議決機関という役割分担によって、知事と議会を相互に抑制的均衡関係によるチェック&バランスの機能が起動しております。東京都は他府県に比較して特長的なことは、日本の金融面、経済面、株式面、教育面、情報面等、そのシェアの高さは国際的にも上位にあります。
 警察行政においては、日本一の警視庁を配下に置いております。都知事の給与は年額約2700万、総理は約5100万円、国会議員は約2400万円という状況であります。退職金は1期終了時4700万円と言われております。また側近として複数の副知事、知事特別秘書、参与を配置しております。
 いずれにしても戦後都知事は、安井、東、美濃部、鈴木、青島、石原、猪瀬、舛添、小池と9代になりますが、それぞれ時代背景を抱えながら評価は分かれますが、特長ある都政を築いてまいりました。築地市場移転問題、2020年東京オリンピックパラリンピックを始め、東京のこれからの進路は課題山積であり、劇場型だけではなく真に都民のための地に足の付いた総合行政が的確に遂行されることが都民の大多数の声と考えられます。
 一方、都議会は条例の制定、予算の決定、決算の認定、契約の議決、副知事など重要人事の同意、意見書、決議の提出、都民からの請願、陳情の審査等、極めて幅広い内容であります。
 議会は言うまでもなく単なる諮問機関ではなく、独立した政治議決機関であります。政策の審議決定、調整能力、行政監視、立法機能が主なる役割であり、地方創生の現在、とりわけ政策立案、条例制定は重要な業務に他なりません。
 今日、政治の質の低下が巷間よく指摘されますが、議会の自立性を基本理念としながら、それらの声を謙虚に受け止めながら、政策スタッフの充実は極めて重要な観点であります。
 米国の上院、下院はともに10名以上の政策スタップを有しており、日本と比較にならない議員立法が多く出されております。議会自身が骨太の予算編成を造形できるくらいの能力を持つことが理想でありますが、その為の環境整備も必要条件であります。
 いずれにしても2025年に東京は大老人都市に変容し、子育て支援の未整備を含め、深刻な未来都市でもある中、真の地方分権実現の為、各都道府県の知事も議会も政治の重要性に深く思いを致し、魂なき繁栄ではなく、人間復権を理念とした納税者の方々に評価される政治行為を体現することが今一番求められていることではないでしょうか。
長野県議会議員
自由民主党県議団
団長 本郷一彦

コラム(106) 2016年10月
21世紀の壁
 近代合理主義を基本理念とした現代社会が大きな歴史的転換期に差し掛かっております。とりわけ冷戦構造後の世界の情勢を振り返れば、9.11に限らず昨今の先進国における頻発するテロ、「対話と協調」だけでは立ちいかない国際政治を見るにつけ、各般に渡り各国は長期停滞から本質的に脱却できずにおります。経済成長・スピード・合理性を理念として生活の豊かさを実現させてきた資本主義が、今や急速に格差問題をはじめ多くのテーマが表面化してきました。国際金融資本をバックとしたグローバリズムは、結果的には真の経済発展を阻害し、財政危機と将来不安をもたらしております。
 こうした状況を歴史的に俯瞰すれば、ローマ帝国の崩壊以来3度と言われておりますが、オバマ大統領が世界の警察官を降りると発言したことは、その象徴とも言えましょう。
 明治以来中央集権システムは日本の統治機構の基本であり、その構造論の本質的解析なくして真の地方創生実現は、多くの難問を抱えております。
 日本列島改造論、田園都市構想、ふるさと創生と、過去政府は高い志を持ってその現実化に努力いたしましたが、首都圏一極集中は益々拍車がかかっている状況であります。
 イノベーションは急速に進化しておりますが、そのコスト面と財政面での裏付けは未だ不透明であります。今問われるべきは、新たなる経済成長理念のもと、人間観、人生観についての深い考察であり、リベラルアーツとりわけ哲学・文学・社会科学等への再考察に他なりません。
 現在人口知能、ロボット、IOT、AR(拡張現実)、VR(仮想現実)と次々に新しい時代を予感させる技術体系が提示されておりますが、人間としての存在論、生きることの本質論をベースとした、新たなる社会像の造形なくして真の人間の希望ある社会の実現は、極めて困難と思われてなりません。もとより健全な自由社会は、基本中の基本の哲理でありますが、急速な人口減少と人生90年時代という21世紀の壁に直面した今、日本が予測しなかった人口構成時代を迎え、私たちはもう一度立ち止まり、成長から成熟社会が論壇で多く指摘される昨今、国民一人一人の独立自尊の精神を基軸としながら、現代における政治の持つ有効性とその意味について私は真剣に論議を深めなくてはならないと認識しております。
長野県議会議員
自由民主党県議団
団長 本郷一彦

コラム(105) 2016年09月
全国を代表する地方都市松本を目指して
 地方創生を実現する最初のスタートが2016年であります。日本の人口の4分の1が首都圏に集中し、政治・行政・経済・金融・マスコミを軸に全て東京に本部機能が位置しており、新幹線・空港がそのために果たした役割は極めて大なるものがあります。
 しかしながら、21世紀の日本の社会像は、人口減少・高齢化という新しい時代を迎え、いずれ東京でも超高齢化社会が予測されます。量的拡大と効率機能の限界が具体化し、価値観が地方創生にパラダイムシフトする現在、地方都市間の競争はいよいよ現実化し、独創性に富んだ地方戦略が今ほど求められる時はありません。従って国内需要に依存する日本は全体のパイが縮小し、トリクルダウン効果は期待することはできません。そうした中、近年インバウンドの増加は想定外ではありますが、観光客が常に700万人前後でありましたが現在は2000万人、2020年には4000万人とも予測され、改めて日本社会の持つ各分野の質の高さが外国人に認識され、リピート客も増加傾向にあります。
 一方、機能都市東京に限界を感じ、地方に人間的な豊かさを理解する若い世代が増加傾向であり、加えてICT時代の中、地方の雇用条件が整備されれば一層加速されると思われます。つまり、高度化した公共交通網は逆に地方へ方向転換する可能性の芽が出てきた訳であります。その為には真に歴史・伝統・文化・物語性に富んだ存在感ある魅力的な地方創生戦略を実現しなければなりません。
 その1丁目1番地は駅や空港の特長あるコンセプトの造形が極めて重要であり、それをスタートとして伝統あるまちづくりへと進出していくことであります。東京首都圏とは全く次元の違う地方都市戦略が今求められております。従って地方創生の成功こそが日本発展の一方の主要エンジンと成り得る訳です。
 2020年の東京五輪以後、団塊世代の後期高齢者社会は首都圏の風景を一変させ、地方に対して20年遅れで高齢化社会へと移行します。ちなみに首都圏においては2015年比で、2025年には後期高齢者572万人、介護サービス利用者は172万人、プラス45%と想像を超える社会的現実となります。
 かたや地方はその時、新しい次元の時代を迎えていると考えられます。加えて、かつて目標としていた一部上場の大企業も大きな転換期になります。終身雇用という日本企業文化が崩壊し、M&Aが急速に進み安定感ある人生は保障されないのが今の現実であります。ましてや非正規社員のパーセントが増加する中、東京は新天地ではないのであります。高い生活コスト、社会保障すら担保されない首都圏は極めて苛酷な社会であります。かつて憧れであった東京は今になって幻想になりつつあり、東京の本質を体現すればするほど、地方の持つ心豊かな社会への希求は大きな波となって必ずや来ると思われます。
 就学就職、つまりふるさとに学び、ふるさとで働くという好循環社会こそが人間復権のキーポイントに他なりません。更に重要なキーワードはICT時代、地方からの情報発信能力であります。その1つが世界遺産であり、松本城もその重要なカードになります。
 それと同時に適切な仕掛けが必要でありますが、更に大切な点は物語性を醸成再生させることであります。要は、東京・京都・大阪というゴールデンルートだけでなく、例えば姉妹都市高山市のまちづくりは全国トップクラスであり、松本市はその意味で高山市と共に複合的戦略を構築しておりますが、高いポテンシャルのある松本市は無限の可能性に満ちております。県下を代表するまちづくり・セイジオザワ・イン松本を始め、歌舞伎・松本山雅・松本城の世界遺産への動き・旧制松本高等学校・高度な医療体制・地域づくり・公民館活動・工業出荷高・上高地を軸とする山岳観光(山の日制定のオープニングセレモニー)・信州まつもと空港の国際化等、枚挙にいとまがありません。
 過去の成功体験から脱却し、新しい発想力を持って日本人の心像風景の1つでもある松本市が21世紀の新しい展望を開くべく、いかに時代が進み第4次産業革命、人口知能、ロボット、IOTの時代になろうとも、人間にとってその始源的感動は人間と人間の真の繋がりであり、感性、情念による人間復権であります。私も県議会議員としてそのような自覚を持ちながら、最善の努力を致します。
長野県議会議員
自由民主党県議団
団長 本郷一彦

コラム(104) 2016年08月
成長のフロントランナーは地方
 地方創生が現代日本政治の第1義となって約2年が経過致しました。異次元の金融政策、大胆な財政出動、成長戦略を柱に20年間のデフレ脱却の為、最大なる努力の結果、マクロ的にはようやく企業収益の増加や雇用賃金の上昇、個人消費の拡充という好循環の入り口に入りつつある現況であります。
 経済対策には3.5兆円を、有効求人倍率は22年ぶりの高水準1.15倍、賃上げ率は過去15年間で最高の2.07%にまで至っております。
 外国人旅行者もかつて700万人台でしたが、最近では2000万人に達しヨーロッパ並みの水準に近くなってまいりました。
 又、財政にとって最も重要な税収は、政権発足2年間で12.2兆円も増加しました。従って、地方創生への予算は1兆円を超え、農林水産物の輸出額も1兆円を目指して努力しております。女性が光り輝く社会実現に向けて安倍政権発足後、女性の就業者数は約82万人増加しました。又、世界各国でテロが多発する中、刑法犯認知件数も285万件から121万件へと急速な減少傾向にあり、日本が世界有数の秩序ある平和国家の証左であります。
 以上、最近の骨太の成果を述べましたが、これらが全国地方の津々浦々まで浸透するには、まだ時間が必要であります。長野県も知事部局と議会が両輪となり、信州創生戦略を構築致しましたが今年が最初のスタートの年であります。人口減少という成熟した先進国の中でも突出した傾向に歯止めをかけ、少子高齢化社会という社会的現実に対し、新しい発想力によってこの難題を解決しなければなりません。数年内に松本空港の国際化の実現、商工業、農林業、観光、医療、介護、子育て、格差問題等に対し、産業政策を軸に長野県の持つ魅力に一層の磨きをかけ、少子高齢化に対し前向きな戦略造形が今ほど必要な時はありません。
 第4次産業革命が指摘される中、社会のイノベーションという広い視野のもと、生産労働人口の減少解決の為、本質的な社会変革を実行しなければなりませんが、その潜在能力は長野県に充分備わっております。従ってそれをリードする政治の有効性は、計り知れないものがあり、そうした政治的自覚を持ち県議会活動も公の為に尽くし切るという覚悟が今最も重要な理念と認識しております。
長野県議会議員
自由民主党県議団
団長 本郷一彦

コラム(103) 2016年07月
「6月補正予算」並びに「分配と成長」の好循環について
 平成28年度長野県議会6月補正予算の概要及び基本方針は、信州創生戦略の理念のもと、「地方創生推進交付金」を梃に、長野県民の生活の豊かさ実現の為の各種内容であります。
 まずは、人生を楽しむ「信州働き方改革」であり、全ての人の能力が活かせること。働き方を選択できる環境を作ること。信州に人材を惹きつけること。を中心に施策の充実を致します。更には、郷学郷就のコンセプトを実効性あるものとする為、県内の学校での学びと県内企業での実践的な働きが相互に連携する人材育成システムの構築を目指します。また、子どもを守り育てる取組みとして、子どもを性被害から守る為、更なる人権教育並びに性教育の充実を図ります。
 一方、高速交通網の視点からは、信州まつもと空港の国際化に向けて、秋ごろまでに(仮称)信州まつもと空港国際化推進室の設置を私が知事に提案致しました。知事から共通の認識を頂き数年を目途に台湾・中国・韓国を視野に入れた週4便程度の国際定期便の実現に向けての正式な知事側の意思を確認致しました。そのインセンティブは何はともあれ、MRJの完成に他なりませんが、実現の為には税関・検疫・出入国審査・国際ターミナル・GPS・駐機場の整備・運営会社等、重要課題は山積しておりますので、その解決に向けて最善の努力を致します。
 以上、主要補正予算の概要を述べましたが、いずれにしてもアベノミクスの最終目的は地方創生であり、国は参議院選終了後に10兆円規模の大型補正予算を予定しております。経済再生に向けて一層財政面での加速が予測される中、長野県としての明確な成長戦略に対し議会として更に磨きをかける所存であります。
 先般、分配と成長の好循環を確立することにより、地方を含め日本経済全体の持続的拡大均衡を目指す計画が閣議決定されました。従って新しい時代の経済成長戦略の果実を社会保障制度に振り向ける為にも地方政治の責任は益々増加しております。人口減少化と超高齢化社会、生産労働人口の低下という新しい社会現象の中、私たちは成熟社会の中にあって新たなる価値の創造に向けて責任ある県議会の造形に全力を傾注する決意であります。
長野県議会議員
自由民主党県議団
団長 本郷一彦

コラム(102) 2016年06月
現代社会の危機
 現代社会は各般の新しい危機が複合的に発生し、21世紀の展望はまさに新しい発想力と哲学の造形が求められています。国際情勢において、米国の後退、ヨーロッパ近代主義の衰退、中国経済の予期せぬ不安定化、更には、20世紀は戦争と革命の時代と定義されましたが、21世紀はテロの時代と指摘されております。従って新しい文明の秩序について、日本の果たすべき役割は一層増しており、日本政治の復権の観点からも多くの政治に関わる者がその歴史の重要な季節の真っただ中にいる認識をまず持たなければなりません。
 一方、近代の概念である国家の基盤が流動化、冷戦構造の崩壊後、移民難民問題が新たに重要な政治イシューとなり、その数は世界で約数億人とも言われる深刻な事態であります。
 加えて、世界経済が停滞期に入り、OECD、IMF等の予測によれば、新たなるイノベーションによる次世代産業(人工知能・ロボット・ICT)も含めて2%成長が限度であり、先進国の人口減少、社会保障制度の確立(年金・医療・介護・子育て)、格差問題、食料、エネルギー政策等、山積する課題につき現代政治は新しい価値の創造に向けて全力を傾注しなければなりません。
 更に危機管理の視点に立てば、今回の熊本地震は今後予測される日本最大級の地震の前兆との指摘もあり、日本最大の九州・四国・関西・中部・関東を結ぶ1000キロの中央構造線との連動性を危惧する意見も否定しがたいと思われます。
 千年周期というスパンでみれば、5年前の3・11も含め9世紀に多発した地震を想起すれば、大地変動の新たなる千年の時代に入った可能性があると思われます。南海トラフは、2030年代の確率が高いと一部専門家は発言しておりますが、近年の連続する各種災害(地震・津波・火山噴火・ゲリラ豪雨等)を分析すれば幾多の周期説を真摯に受け止めるべきでしょう。もし、南海トラフが発生すれば、経済的被害額は220兆円、死者30万人以上、建物の全壊240万戸とも言われる中、3・11の15倍とも言える規模であります。従って今最も政治に求められる本質は、現代文明の混沌から脱出する為の明晰な社会分析であり、日本の進路について文明論的提言であります。21世紀国家戦略の創造、地方創生はあくまでも政治家の役割であり、激変する現代社会の変質を正しく捉え更には正しい歴史的自覚の上に立ち、政党がなすべき事は正確な政治情勢と国民の希求を踏まえ、従来のどちらかと言えば官僚機構に依存した体質から主体性に富んだ時代に即応した政治感性を確立しなければなりません。
 いずれにしても政治は司馬遼太郎氏が言われた通り、歴史の中に大切なものがある、そして近代哲学の代表であるヘーゲルの歴史の中に事実があるということの意味を再度重く受け止め、新しい発想力を持って明確な政治目標、新しい価値の創造に向けて最大なる努力をする時であります。
長野県議会議員
本郷一彦

コラム(101) 2016年05月
熊本地震が与えた社会的衝撃
 日本列島は4つのプレートの上に位置し、災害列島とも言われ、豊かな自然・美しい景観・全国に数多くある温泉等の好条件と並存して数年に一度、各地で大災害が発生しております。
 5年前の3.11、阪神淡路大震災は、とりわけ記憶に深く刻まれておりますが、その他にも各種災害が国内県内において多発しております。
 熊本県、大分県にまたがる地震に対し、政府は自衛隊25000人、その他警察・消防を含め、3万人体制で救助を実施しておりますが、地震活動が弱まる可能性は低く、今後同規模の地震の発生も予測され極めて深刻な事態と思われます。とりわけ危惧されるのは、中央構造線断層帯上に拡大していることであり、日本列島の約半分を軸に横断する日本最大の断層帯であり、400年前にも別府湾から近畿地方まで400キロに渡り地震が発生しております。いずれにしても現時点では、人命救助に全力を尽くすことであり、避難生活の長期化や都市部における食料、水、医薬品の充足は極めて重要な点であります。
 国や各自治体からの救援物資が集中する中、被災者の手元まで届かない例も多くあり、国・県・自衛隊の一層の連携プレーが望まれます。特に早急に仕分け拠点を決定し、民間の宅配業者による拠点から避難所への配送がよりポイントになると思われます。
 又、経済面では自動車・電機メーカーにおいて多くの企業が操業を中止しております。サプライチェーンの維持を図り、経済への影響をできる限り抑止しなければなりません。
 政府は、食料の90万食を無償配布、スーパーなどに70万食を輸送、激甚災害指定が正式となり、普通交付税の繰り上げ交付等を柱に迅速な対応をしておりますが、官邸での地震非常災害対策本部会議を中心に、一般の力強いスピード感ある具体策の実施を期待致します。更には、津波災害とは違い、益々地震の規模が拡大し避難場所が被災地と重なっていることを考察するならば、広域避難という新たなる視点も考えに入れ、行政間の密接な情報交換も必要と思われます。
 九州全体を俯瞰すれば各種交通インフラ、南北の交通幹線が完全に遮断されましたが、新幹線・高速道路も4月中に一部を除いて整備が可能となりました。更にライフラインの復旧は極めて重要であり、文明社会の基盤であり、一刻も早い戦略的対応が求められます。
 政府における重要課題は山積しておりますが、いずれにしてもその根源は危機管理に尽きると思われます。今回の地震は断層面だけを根拠としても全国に内在している最大級の課題であり、私達は自分自身の問題として、今回の地震について再度深い認識を持たなければならないと痛感しております。
 尚、長野県と致しましては県警より緊急救助隊27名を4月16日6時15分、松本駐屯地からは自衛隊335名が4月16日12時に被災地に向けて出動しており、今後とも熊本地震に対して最大限の支援をして参ります。
<長野県・市町村・関係機関として実施している主なる救援内容>
* 長野県DMAT
* 緊急消防援助隊
* 県合同災害支援チーム
* 被災建築物の応急危険度判定等
* 義援金の受付
長野県議会議員
自由民主党県議団
団長 本郷一彦

コラム(100) 2016年04月
平成28年度長野県の主要課題に向けて!
 平成28年の新予算が過日の県議会本会議にて可決されました。
総額一般会計で約8800億円の大型予算であります。その主要な柱であるテーマは、「個人の能力を生かす郷学郷就県づくり」「産業力で未来を拓く共創躍動県づくり」「住んでよし、訪れてよしの交流観光県づくり」の3つの視点であり、これらを包括的に政策として集約し、議会としても実効性あるものにしたいと存じます。
 来年度の経済情勢は世界の政治の不安定化の中、引き続き不透明感が予想されますが、いずれにしても2%の経済成長を目標に財政の健全化を図り、強い経済・確かな社会保障制度の確立・子育て支援等を重点に地方行政もその実現に向けて全力を傾注しなければなりません。
 地方創生・信州創生戦略を基軸として、人口減少社会への対応、次世代産業の育成のもと、21世紀初頭の新たなる長野ビジョンを造形致します。とりわけ、あらゆる分野における東京一極集中が進む中、信州ならではの働き方推進構築こそが今、世代を越えて考えなくてはならない最重要テーマと考えます。加えて若者や女性、障害者、高齢者など各般に渡り、活力ある働き方の実現に向けて努力いたします。
 女性が光り輝く時代を築くべく、仕事と子育ての両立可能な職場づくりこそ、人口減少への対応策の大切な方向性であります。産業構造の急激な変化の今日、航空・宇宙・健康・医療等、次の時代への先行投資を他県に先駆けて積極的に行うべきであります。更に経済発展の要は社会インフラの整備が基本であり、私がライフワークの第一としている信州まつもと空港の国際化につきましては、関係当局と密接な情報交換を致し、4月以降に中期的プログラムを作成する予定であります。
 平成28年度が県民にとって展望の開ける素晴らしい年になりますよう、これからも県政を通じて松本市発展に全力を尽くさせて頂きます。
長野県議会議員
自由民主党県議団
団長 本郷一彦

コラム(99) 2016年03月
混迷を深める世界情勢の中、日本が守るべき価値とは
 最近の国際情勢は、歴史的には大きなターニングポイントに差し掛かっていると思えてなりません。アメリカの後退、EUの混乱、イスラム国という新しい概念の台頭、加えて連続する世界各地でテロ、まさに天下大乱とも言える時代認識を考えざるを得ません。
 更に従来からエコノミストが指摘してきた通り、中国経済が急速に力を落としてきており、日本のマイナス金利の導入も含め為替・株価にも多くの影響が出てきております。つまり現代世界の全般危機との識者の表現は、妥当なものと思われます。
 東西冷戦の終了後、米国の理念であるグローバル資本主義は、世界の普遍性ある価値となり新自由主義に帰結しますが、結果的には人々が求めた豊かな生活は平準化されませんでした。アラブの春も結局は政治的混乱を一層招き、加えてヨーロッパに大量の難民問題を発生させ深刻な事態に陥っております。いずれにしても従来の力の均衡が喪失したことにより、21世紀は新しい秩序と価値を生み出す必要に迫られております。
 更にナショナリズムが各国に顕在化し、戦後体制が本質的に液状化現象を起こしております。そのような中、日本はどのような考え方を持つべきなのか、日本政治の安定感や日本経済のファンダメンタルズの基盤の強さ等、日本の責務が高まる中、激動の国際情勢の中で主権国家日本としてこの際重要なことは、日本人として守るべき価値について理念としての確立確認であり、脱イデオロギーの今日、リベラアーツの視点からより根源的な議論が今ほど必要な時はないと思われてなりません。
長野県議会議員
自由民主党県議団
団長 本郷一彦

コラム(98) 2016年02月
波乱の2016年のスタート
 2016年の年明けは、政治経済ともに波乱の出発となりました。北朝鮮が初の水爆実験を行い、米・中・ロシアをはじめ米中韓など国際政治に予想を超える動揺を与えております。
 また、経済面においても日経平均が連続に下落し、為替も118円台をキープできるかという課題が浮上してきました。その主たる要因は中国経済の減速が明確になったことであり、加えて米国の利上げも影響が無関係とは言えない状況であります。
 中東、ウクライナ更にはサウジアラビアとイラン問題等、本年は昨年以上の不安定の一年が予測されます。アベノミクスの基本戦略は大胆な金融緩和と財政出動でありますが、その結果株高と円安により輸出が好調となり、大手企業の高収益に寄与し今日に至っておりますが、1月7日為替が117円、日経平均が17,000円台になる中、本年は為替が118円、日経平均が18,000円を堅持できるかが経済の分水嶺と思えてなりません。加えて地方創生元年から地方創生を実行する本年は、一層高度な政治判断が求められます。グローバル資本主義の限界が指摘される昨今、ゼロ成長時代の豊かさとは何かを希求することも議論の1つとなっており、「資本主義の終焉と歴史の危機」がベストセラーは、その証左とも思われます。いずれにしても長野県においても3月まで市町村の意向を充分に反映した地方創生総合戦略を確定し、真に豊かな長野県創造の為の戦略を実行しなければなりません。
 トリクルダウンに依存するのではなく、各地域の新しい発想力に富んだ施策を有機的に具体化、商工業・観光・農業各分野に適切なるインセンティブを付けるのが県行政の最大なる責務であり、本年こそ地方再生に向けて政治は真のリーダーシップを発揮しなければならないと認識しております。
 その為には21世紀型のイノベーションをいかに造形するかであり、政治家が今ほどこの危機に対する挑戦する意識を持ち、その知見を問われる時はないと思われます。山積する政治的現実を正確に解析する中、人口減少対応、社会保障制度の本質的解決こそ今、政治に求められる一番のテーマと思われます。
長野県議会議員
本郷 一彦

コラム(97) 2016年01月
歴史の分水嶺に立ちながら
 激動の21世紀も16年目を迎え、残念ながら世界情勢は一段と不安定化を増しております。ハンチントンの予測した文明の衝突、民族主義の台頭、世界を震撼させたイスラム国のテロ行為等、未曽有の政治的現実の前に、先進国は真のアイデンティティを確立できず立ちすくんでおります。近代主義に与えたこれらの混乱と衰退は、想像を超えるものであり、世界で6000万人の難民、ヨーロッパに向かう難民は60万人とも言われております。人類4万年の歴史の中、ある意味歴史の特異点との指摘もあります。
 中世以来の白人支配指導による世界動向は、その後第一次大戦、第二次大戦を経て多くの民族による主権国家を誕生させましたが、新たなる宗教戦争とも思える昨今の状況は、大国の野心的な覇権主義、資源戦争が複雑に絡み、極めて憂うべき態様を示しております。
 そうした中、日本はグローバリズムによる国際金融緩資本の戦略に対してどのような国家意思を示すか、大きな歴史の分水嶺に差し掛かっております。一方、国内に目を転ずれば、人口減少・超高齢社会・子育て支援・地方創生・力強い経済・社会保障の再構築等、問題は山積しております。地方の創生なくして日本の再生はなしの理念のもと、47都道府県はそれぞれ独自性に富んだ地方創生総合戦略の実効性に向けて真剣に取り組んでおり、長野県・県議会もそのフロントランナーになるべく、各分野に渡り全力を傾注しております。
 厳しい政治経済環境の中、本年も県会議員としての責務を深く自覚し、県民の真の声なき声に寄り添いながら、リーダーシップを発揮し、真の議会運営に努める決意であります。
長野県議会議員
本郷 一彦

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